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孤独な現代人(4)

[104]  葵奏弟  2007-04-30投稿
「出ていけっ!!!私からあの人を奪っておいてこの泥棒猫っ!!!」
母は、そう言うと叫びながら私を叩いた。でも、今にも折れそうなその腕の力は、とても弱々しくて、悲しくなった。
「お母さん・・・ごめんなさい・・・」
私はいつものように部屋から出ていく。
ごめんなさい、私のせいで辛い思いをさせてしまってごめんなさい、と心の中でいつも懺悔した。
記憶のない母は私を父の浮気相手だと思い込んでいた。私が部屋に入る度に、母は私を罵る。
いつものこと。もう、慣れている。慣れているのに・・・・どうして涙が止まらないのだろう。のせいで母は不幸になったのに。私は、泣いてはいけないのに。あの日にそう誓ったのに。母が私を『静美』と呼ばなくなくなった日から、強くなろうと頑張ってきたのに。母をこれ以上悲しませないために、いい子になれるように頑張ってきたのに。「私・・・・もっと頑張るから、だから早く私を思い出して・・・・・・」
私は静かに祈った。
私は、学校で1番になった。成績も、評判もいい優等生になった。クラスでも1番で近所でも1番であり続けた。どんなに辛くても笑顔でいるようにした。皆に嫌われないように頑張った。

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