君とワルツを?
そんな服屋の帰り道
私はまるでお人形みたいな子とすれちがった
肩にかかるくらいのフワフワな茶色い髪に
大きい瞳
細い足
「お上品」
そんな言葉が似合う子だった
それからその付近でよく見掛ける様になった
不思議なのはいつも私服な事
そしてワンピースな事
そして
何かを口ずさんでいる事
彼女を見掛ける様になって三ヶ月たった頃
新しい学年になった
それと共に新しい『向こう側』の人間が決定した
私は心のどこかで安心していた
私じゃなかった
でも
やっぱり私だけが灰色だった
今度の『向こう側』の人間は沙世の元カレの今カノ
つまりその子を『向こう側』においやったのは沙世なのだ
私はなるべく干渉しない様にした
「そんな事無理なのにね」
ゾクッ……
「どうしたの?沙世」
「あの馬鹿だよ。彼氏に泣き付いたらしい。逃れられる訳ないじゃん」
「そぉ……なの」
「だってぇあいつチキンだもん」
沙世がニカッと笑う
私はその笑みが息が止まりそうになる程嫌いだった
だって
私に向けられてるみたいで
「そぉだぁ。ミチ。これあげる」
そう差し出されたのは真新しい携帯電話
一瞬で誰のか分かった
「嫌っっ!!」
私は放り投げてしまった
沙世がまたニカッと笑った
私はまるでお人形みたいな子とすれちがった
肩にかかるくらいのフワフワな茶色い髪に
大きい瞳
細い足
「お上品」
そんな言葉が似合う子だった
それからその付近でよく見掛ける様になった
不思議なのはいつも私服な事
そしてワンピースな事
そして
何かを口ずさんでいる事
彼女を見掛ける様になって三ヶ月たった頃
新しい学年になった
それと共に新しい『向こう側』の人間が決定した
私は心のどこかで安心していた
私じゃなかった
でも
やっぱり私だけが灰色だった
今度の『向こう側』の人間は沙世の元カレの今カノ
つまりその子を『向こう側』においやったのは沙世なのだ
私はなるべく干渉しない様にした
「そんな事無理なのにね」
ゾクッ……
「どうしたの?沙世」
「あの馬鹿だよ。彼氏に泣き付いたらしい。逃れられる訳ないじゃん」
「そぉ……なの」
「だってぇあいつチキンだもん」
沙世がニカッと笑う
私はその笑みが息が止まりそうになる程嫌いだった
だって
私に向けられてるみたいで
「そぉだぁ。ミチ。これあげる」
そう差し出されたのは真新しい携帯電話
一瞬で誰のか分かった
「嫌っっ!!」
私は放り投げてしまった
沙世がまたニカッと笑った
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