携帯小説!(PC版)

トップページ >> 恋愛 >> 年下の彼(終)

年下の彼(終)

[626]  カトリ  2007-05-01投稿
優希は、慌てて涙を拭く。


大きく深呼吸してから、玄関を開けた。


「優希、平気?」

「航どうしたの??こんな遅くに。」

「元気なかったから。何かあった?」


優希は迷っていた。このまま、航の胸に飛び込みたかった。

でも、今、弱音を吐いたら航の負担になるに違いない。

「そぉ?別に普通だよ?」


迷った結果、我慢することにした。

会えただけで充分。

会いに来てくれた。


「お邪魔します。上がるよ。」

「えっ…航?」


航はリビングのソファーに腰掛ける。


「…コーヒーでいい?」


「いらない。それより、こっち来て。」


明らかに、機嫌が悪い航。


優希は航の隣りに腰掛けた。


「なんで泣いてたの?俺には言えない事?」


分かってたんだ。

それで飛んできてくれた…


「泣いてないよ?ほんとに何もないよ。」


「……」

航は黙ってうつむく。


沈黙の後にくちを開いた。


「俺、そんなに頼りない?」


「そんな事ないよ。ほんとに何にも…」


「じゃあ、なんで嘘つくんだよ!」
航は怒鳴った。
優希の両肩をグッと掴み、問いただす。


優希は何も言わない。

ただ、涙を流した。


「…ごめん。優希。怒鳴ったりして。」


肩から手を放し、航は、ソファーから立ち上がる。


「…航の…負担になりたくなかったの…。」


「…優希?…」


「ずっと、会いたかった…でも、そんな事言ったら航を困らせる事になるって…だから、我慢してた…。」

航は、優希を抱き寄せた。


「俺だって。ずっと会いたかった。いつも、優希の事ばっか考えてた。だから辛い練習にも耐えられた。」


「頼りないなんて、思ってないよ?」

「うん。」


「好き…」


「うん…

もう泣かないでよ」


航は、優希の涙を拭って頬にキスをした。


「優希、好きだよ。」

耳元で囁いた。



ひと月後、予選3回戦で、航は得点を決めた。



最後まで、読んでくれてありがとう☆続編を予定してます。また観てね☆

感想

  • 6959: すんごい良かったです!!文章が見やすくて、解りやすい!背景もよく現せてるし!続編楽しみにしています!「最後の嘘」もだけど、カトリさんの作品って、すごく気持ちの表現がうまいですよね(・ω・) [2011-01-16]
  • 6964: 続編楽しみぃ(・∀・) [2011-01-16]
  • 6971: ☆カトリです。感想ありがとうございます!!たくさんの方に読んでいただけて、うれしいです☆ [2011-01-16]
  • 6972: とても良かったです☆話の世界に入り込んでしまいました!続編楽しみにしてます( ̄∀ ̄) [2011-01-16]
  • 6984: 良かったです!文章構成がとても良くて、わかりやすいです。他にも、カトリさんの作品があったら教えてください!! [2011-01-16]
  • 6993: 良かったo(^o^)o航と優希のその後楽しみ♪ [2011-01-16]
  • 7048: 楽しく、ドキドキしながら読みました☆ [2011-01-16]
  • 7207: 成島パンナと申します。励みになる感想を有難うございました(*μ∀μ)やっと読みに来ました〜、遅くなって申し訳ないです…。 では私もざっと感想を申し上げさせて頂きます!! ストーリーはすっごくテンポがいい!読みやすかったです!!でも、もう少し航vs亮司サンも見てみたかったです笑。 書き方としては、たまに気になる表現がありましたが、背景も感情もよく伝わって来て、みずみずしさが弾けてました!!(←誰) 見習う点も多かったです。有難うございました。また書いてみようかと思っています。読みに来て下さいね(*^-^*) カトリさんのますますのご活躍を祈って。長文失礼しました。 成島パンナ [2011-01-16]
  • 7272: カトリです☆たくさんの感想をありがとうございます!とても、嬉しいです。これからも、頑張って書きます! [2011-01-16]

「 カトリ 」の携帯小説

恋愛の新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス