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月の沈まない夜を・・・ 第五話〔記憶の片隅 後編〕

[174]  クールクロック  2007-05-02投稿
突発的に動いた身体、
わざと気付かれように
足音をたてる。
「誰だぁ!」
男が気付く、注意を
引かせることは出来た。
「テメー、なんの用だ。
こちとら久しぶりなんだ、一発目はくれてやるから
黙ってくんねえか?」
別に正義を気取ってる
訳ではない・・・だが。
「あなたは人の事を
何だと考えてる!」
路地の周りにある住宅は
全て電気が消えてる、
助けは呼べない。
まず、彼女を逃がす
事が先決だ。そうすれば
警察を呼べるはずだ。
「ヒーローは空想でしか
ない事を教えてやる!」
ナイフを右手に男が
襲い掛かってくる。
左手でナイフを弾き、
腹に飛び膝蹴りを
くらわせる。
男がのびてる間に
彼女の方により向かう。
口のテープを外し、
ロープを解く。
「早く逃げてください。
そして、助けを!」
彼女は頷き、急いで
走って行った。
「ふざけんじゃねーぞ!」男が怒り狂い、
ナイフで襲ってくる。
頭を横にずらして
避ける。すると、男は
左足でハイキックを
してきた。それを左腕で
受け止めた。その足を
下げて、再びナイフを
突き刺そうとする。
僕は身体を横にして、
首目掛けて蹴りを
繰り出す。後ろに
回り込み、首を閉める。
何とか失神させた。
これで、二度目だ。
気を緩め、制服の
ホコリを掃う・・・しかし、
何か違和感を感じる。
腹に湿っぽさが。
血だ、小さい時に
切り付けられた時は
傷はなかった。
だが、今回は腹に
生々しくナイフが
刺さっている。
出血が止まらない、
助けてもこれでは・・・。
何でだろう、昔の事を
ぼんやりと思い出す。
瑠瓦、麻由とよく
遊んでいた。
そういえば、
皆帰った後に女の子が
いたような気がする。
確か・・・虐められてた。
それを助けたは
いいけど、大怪我を
したはずだ。
女の子?何か最近
引っ掛かるような・・・。
・・・
・・・
・・・
ここは?病院か?
澪・・・まさか、
ずっとここにいたのか。
僕はそっと頭を撫でた。
誰かが病室に
入ってくる。女子だ。
「すみません、
私のせいでこんな。」
昨日の女の子か。
「助けてもらい、
ありがとうございます。
私の名前は
如月 七花
【きさらぎ なのか】
といいます。」
随分と綺麗な人だ。
瑠瓦なら真っ先に
飛び付くだろう。
お見舞い品を置いて、
帰って行った。
「蓮・・・君・・・。」
澪の寝言は重く胸に
響いた。
「僕は大丈夫だからね。」

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