ヤス#45
ヤス#45
言いつけを破り、行ってはならない場所で漁をした事。サトリを殺してしまい、ナムアミダブツを唱えた事で、サトリが生き返った事。そして、龍神との出会いをつぶさに話した。話し終わったところで、喉が渇き、唇を舐めた。
「ヤス、お茶を持ってきてあげるわね。喉が渇いたでしょう?」
「うん。お母さん、ありがとう」
純子は急須と湯のみ茶碗を二つ、盆に載せて戻ってきた。ふすまを閉めて、ろうそくを新しいものと取り替えると火を灯した。そして、ヤスの横に膝を揃えて座った。ヤスはお茶を一気に飲み干すと、今日起きた事を話し出した。
今日の事は鮮明に話せた。だか、たった今起きた事は話さなかった。話そうとしたが、アイに身を委ねようとした自分が恥ずかしかったのだ。話し終わるまで、純子は一言も口を挟まなかった。
「…と言う事だよ…」
「そう…そうだったの…ヤスは、きっと凄い大人になるわ」
「どうして?」
「神様に選ばれたのかしらね…」
「神様に?」
「ええ…ふと、そんな気がして…ヤス…実はね…」
「何?お母さん」
純子は何やら考えている風だった。
純子は思っていた。何時の日か、ヤスに出生の真実を伝えるべきだと言う事を…。
言いつけを破り、行ってはならない場所で漁をした事。サトリを殺してしまい、ナムアミダブツを唱えた事で、サトリが生き返った事。そして、龍神との出会いをつぶさに話した。話し終わったところで、喉が渇き、唇を舐めた。
「ヤス、お茶を持ってきてあげるわね。喉が渇いたでしょう?」
「うん。お母さん、ありがとう」
純子は急須と湯のみ茶碗を二つ、盆に載せて戻ってきた。ふすまを閉めて、ろうそくを新しいものと取り替えると火を灯した。そして、ヤスの横に膝を揃えて座った。ヤスはお茶を一気に飲み干すと、今日起きた事を話し出した。
今日の事は鮮明に話せた。だか、たった今起きた事は話さなかった。話そうとしたが、アイに身を委ねようとした自分が恥ずかしかったのだ。話し終わるまで、純子は一言も口を挟まなかった。
「…と言う事だよ…」
「そう…そうだったの…ヤスは、きっと凄い大人になるわ」
「どうして?」
「神様に選ばれたのかしらね…」
「神様に?」
「ええ…ふと、そんな気がして…ヤス…実はね…」
「何?お母さん」
純子は何やら考えている風だった。
純子は思っていた。何時の日か、ヤスに出生の真実を伝えるべきだと言う事を…。
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