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紫苑【一】

[446]  viola  2007-05-05投稿
雨の中、僕は君に出逢った

まだ夜が明ける前の静かな公園

何処か不思議な雰囲気を持っていた君

ただ雨に打たれ、びしょ濡れで立っていた

僕はあまりにも綺麗な君に見惚れた


ふいに僕を見た君は
僕に微笑みかけてきた

しかし僕は君を見れない

君はあまりにも綺麗な瞳で真っ直ぐ僕を見つめる

僕は君から目を反らした
もう一度 君を見ると、そこにはもう君はいない…



あの日、君と逢ってから
僕の頭の中から君が離れない
名前も何も知らず、何故雨の中傘もささずにいたのか…

僕は君にもう一度逢いたい

けれどやはり君を見つける事は不可能だった…

確かにあの時、君に出逢ったのは夢じゃない

もう一度、君に逢えるのか逢えないのか、それは運命で
もし、君に逢えたなら君を抱き締めて離さない…

そう思うことに決めた

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