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消えない過去34

[262]  ニャオ  2007-05-05投稿
一人また一人とホストが出勤してくる。
俺たちがアリスに紹介されたグループのホスト達は、まだ誰も来ない。
すると太った貫禄のある男が俺たちに近づいてきた。
簡単に面接をするという。
店長だと聞かされた。
最初にあった内勤の男も紹介され、その男は専務だった。
俺たちは面接も何もしないで店にきて、いきなり準備をやらされていた。
面接も無く働くことに決まっていたのも変な話だった。
しかし店長いわく、ここはホスト達の個人営業の場所で店は場所を提供しているようなものだと説明された。
後、店のシステムや給与など細かく説明を受けた。
そんなことも知らないで働くのも無謀だったかもしれない。
営業は夜中12時から朝5時まで。
基本給は少ない。
ほとんど歩合制みたいなものだ。
指名料、同伴料、ヘルプ料が各千円。
そして店名をどうするか質問された。
名前で売れるわけではないが、インパクトのある覚えやすい名前にしたほうがいいらしい。
一樹は真樹とした。
本名の一字を使いたかったのだろう。
俺は本名とはかけ離れた、遼という名前にした。
二人とも考えてきた名前はほとんど店長にはじかれていた。
はじかれた名前は、すでに店にいるホスト名や、別の店の有名ホストの名前だった。
他店の有名ホストの名前はなるべくさけたほうがいいそうだ。
自分の名前を使うなとけんか腰で、乗り込んでくるホストもいるらしい。
物騒な世界だ。
そうこうしているうちに先輩ホスト達は客と同伴出勤で店にやってきた。
俺と真樹は店の入り口に立たされて客の出迎えをした。
初めて連れてきてもらった時、入り口で声を出して迎えていたのは俺達みたいな新人だったのだ。
まさか俺たちもここに立つことになるなんて、あの時は思いもしなかった。
もう夜中の3時過ぎただろうか、入ってくる客も少なくなり出迎えの必要もなく、店の中に入った。
あの時、紹介されたナンバー1ホストはまだ出勤してこない。
そのグループのホストの一人に声をかけられた。
「来たな。がんばれよ。」
知っている顔を見て、何故か少しほっとした。

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