決断
高校三年生。
進路を控えた男と女。
もうすぐ18歳。
男は背が高く、整った顔立ちで、オシャレなパーマと服装がよく似合った。
女は背が低く、力のある目と古着系のファッションが目立った。
放課後、たまたま隣の席に座り、最初は言葉を交わすことはなかった。
第一声は女から。
「どっから来てんの?」
「桜町。」
沈黙。
次に男。
「電車で来てんの?」
「歩き。すぐ近くやから。」
「そうなんや。」
少し小声で女。
「一人暮らしやねん。」
「まじで?」
「うん。」
「実家は?」
「京都」
少しの会話。
元々無口な男。
話が好きな女。
お互い一見おとなしそうだが、異性ということで気にすることはなかった。
先生が後ろから来て
「二人は友達になったのね。」
二人「まぁ…。」
「名前は覚えたの?」
名前を明かしていなかった二人。
男「坂下晃デス。」
女「三上彩乃デス。」
ぎこちない挨拶。
その日は他愛もない会話のまま、一緒に帰ることになった。
男「アドレスとか…教えよっか?」
女「…うん。」
女は男の上から目線に少々腹を立てながらも納得。
この日の会話はそれだけ。
夜。
女は勇気を持って男にメールを送った。
『初メール★ギャル文字読める??』
それくらいしか見当たらなかった。
少しして
『読めると思うけど、使うん?』
素っ気ない文字でも嬉しかった。
『みんなからなんて呼ばれてる?』
『あだ名はないけど、呼び方は何でもいいよ。』
『じゃあ、下の名前で呼んでいい?』
『いいよ。じゃあ、僕もそうしていい?』
『いいよ。』
単純な内容だが、親交を深めていくには必要なことだ。
男『明日、予定あるん?』
『ないよ。』
『どっか遊び行かへん?』
女は嬉しかった。
『行きた〜い!』
『彩乃はどっか行きたい所ある?』
『特にないけど、晃は?』
『ないな〜。つか、彩乃の家行ってみたいんやけど、あかんやんな?』
女は困った。
でも、女は男を求めた。
この際何が起こってもいい。
『いいよ。』
このメールさえ送らなければ、この二人の人生はもう少し平坦なものだったのかもしれない。
これから始まる二人の物語は、一体何を意味するのか。
どこの誰にも、本人たちでさえも分からない。
進路を控えた男と女。
もうすぐ18歳。
男は背が高く、整った顔立ちで、オシャレなパーマと服装がよく似合った。
女は背が低く、力のある目と古着系のファッションが目立った。
放課後、たまたま隣の席に座り、最初は言葉を交わすことはなかった。
第一声は女から。
「どっから来てんの?」
「桜町。」
沈黙。
次に男。
「電車で来てんの?」
「歩き。すぐ近くやから。」
「そうなんや。」
少し小声で女。
「一人暮らしやねん。」
「まじで?」
「うん。」
「実家は?」
「京都」
少しの会話。
元々無口な男。
話が好きな女。
お互い一見おとなしそうだが、異性ということで気にすることはなかった。
先生が後ろから来て
「二人は友達になったのね。」
二人「まぁ…。」
「名前は覚えたの?」
名前を明かしていなかった二人。
男「坂下晃デス。」
女「三上彩乃デス。」
ぎこちない挨拶。
その日は他愛もない会話のまま、一緒に帰ることになった。
男「アドレスとか…教えよっか?」
女「…うん。」
女は男の上から目線に少々腹を立てながらも納得。
この日の会話はそれだけ。
夜。
女は勇気を持って男にメールを送った。
『初メール★ギャル文字読める??』
それくらいしか見当たらなかった。
少しして
『読めると思うけど、使うん?』
素っ気ない文字でも嬉しかった。
『みんなからなんて呼ばれてる?』
『あだ名はないけど、呼び方は何でもいいよ。』
『じゃあ、下の名前で呼んでいい?』
『いいよ。じゃあ、僕もそうしていい?』
『いいよ。』
単純な内容だが、親交を深めていくには必要なことだ。
男『明日、予定あるん?』
『ないよ。』
『どっか遊び行かへん?』
女は嬉しかった。
『行きた〜い!』
『彩乃はどっか行きたい所ある?』
『特にないけど、晃は?』
『ないな〜。つか、彩乃の家行ってみたいんやけど、あかんやんな?』
女は困った。
でも、女は男を求めた。
この際何が起こってもいい。
『いいよ。』
このメールさえ送らなければ、この二人の人生はもう少し平坦なものだったのかもしれない。
これから始まる二人の物語は、一体何を意味するのか。
どこの誰にも、本人たちでさえも分からない。
感想
- 7027: めっちゃ続き見たぃぃッ!!By、viola [2011-01-16]