決断 ?
女はすぐに部屋の掃除を始めた。
床に散らばった衣類をしまい、壁に貼られた野球選手のポスターをはがし、汚れた布団のシーツをピンクの可愛らしいものにした。
元々不眠症の女。
眠りについたのは、朝の4時半。
起きるのは8時と決めていた。
予定通りの時間に起き、朝から部屋中に掃除機をかけ、男からの連絡を待った。
昼
男からのメール。
『もうすぐ駅着くよ』
女はスカートに着替え、急いで駅へ迎えに行く。
駅のベンチに俯いて座っている、育ちの良さそうな男が坂下晃だ。
「ゴメン!ちょっと遅れちゃった?」
「いや、いいよ。」
「じゃあ…家行く?」
「うん。」
まだまだぎこちない会話の二人。
女の家に着き、男は恐る恐る部屋に入る。
「結構いいとこ住んでるやん。」
「そうかな?」
少しして、二人は自然に話せるようになった。
お互いの家族構成。
今までの生い立ち。
趣味。
特技。
休日の過ごし方。
好きなもの。
嫌いなもの。
夕方。
もうすぐ日が落ちる。
「…お腹へった?」
「うん。ちょっと。」
「食べ行く?」
「何か作ってよ。」
「え?ほんまに?」
「得意なんやろ?」
「ん〜簡単な物なら。」
「オムライスは?」
「いいよ。」
「じゃあ、買い物行こ!」
「分かった。」
近くのスーパーへ。
周りが見たら、間違いなくカップルだと思われていただろう。
ダイエット中の女。
米を炊くのは久しぶりだった。
二人で作ったオムライス。
「おいしい?」
「うん!おいしいよ!」
「嘘や〜!めっちゃ自信ないわ。」
「おいしいって!」
男は沢山食べた。
女は少し。
「ごちそうさん。おいしかったよ。」
「ありがとう。」
辺りは暗くなり、カーテンを閉め、電気を付ける。
男「色白いなぁ。」
女「うん。唯一自慢やな!」「肌サラサラやん。」
男は女の腕に触れる。
女「晃も白いやん。」
男「ポリシーやねん!」
「ちょっと毛深いけどな。」女も男の腕に触れる。
目が合う。
お互い、このあとの流れは分かっていた。
女が目を逸らす。
男は目を合わそうとする。
女は俯き
「私は、晃が好きなタイプじゃない。」
男は可愛らしい女が好きだと言っていた。
「私、可愛くないもん。」
「可愛いよ。」
少しの沈黙。
男「イヤ?」
女「いいよ。」
男「じゃあ、目ぇ。」
女が目を瞑る。
床に散らばった衣類をしまい、壁に貼られた野球選手のポスターをはがし、汚れた布団のシーツをピンクの可愛らしいものにした。
元々不眠症の女。
眠りについたのは、朝の4時半。
起きるのは8時と決めていた。
予定通りの時間に起き、朝から部屋中に掃除機をかけ、男からの連絡を待った。
昼
男からのメール。
『もうすぐ駅着くよ』
女はスカートに着替え、急いで駅へ迎えに行く。
駅のベンチに俯いて座っている、育ちの良さそうな男が坂下晃だ。
「ゴメン!ちょっと遅れちゃった?」
「いや、いいよ。」
「じゃあ…家行く?」
「うん。」
まだまだぎこちない会話の二人。
女の家に着き、男は恐る恐る部屋に入る。
「結構いいとこ住んでるやん。」
「そうかな?」
少しして、二人は自然に話せるようになった。
お互いの家族構成。
今までの生い立ち。
趣味。
特技。
休日の過ごし方。
好きなもの。
嫌いなもの。
夕方。
もうすぐ日が落ちる。
「…お腹へった?」
「うん。ちょっと。」
「食べ行く?」
「何か作ってよ。」
「え?ほんまに?」
「得意なんやろ?」
「ん〜簡単な物なら。」
「オムライスは?」
「いいよ。」
「じゃあ、買い物行こ!」
「分かった。」
近くのスーパーへ。
周りが見たら、間違いなくカップルだと思われていただろう。
ダイエット中の女。
米を炊くのは久しぶりだった。
二人で作ったオムライス。
「おいしい?」
「うん!おいしいよ!」
「嘘や〜!めっちゃ自信ないわ。」
「おいしいって!」
男は沢山食べた。
女は少し。
「ごちそうさん。おいしかったよ。」
「ありがとう。」
辺りは暗くなり、カーテンを閉め、電気を付ける。
男「色白いなぁ。」
女「うん。唯一自慢やな!」「肌サラサラやん。」
男は女の腕に触れる。
女「晃も白いやん。」
男「ポリシーやねん!」
「ちょっと毛深いけどな。」女も男の腕に触れる。
目が合う。
お互い、このあとの流れは分かっていた。
女が目を逸らす。
男は目を合わそうとする。
女は俯き
「私は、晃が好きなタイプじゃない。」
男は可愛らしい女が好きだと言っていた。
「私、可愛くないもん。」
「可愛いよ。」
少しの沈黙。
男「イヤ?」
女「いいよ。」
男「じゃあ、目ぇ。」
女が目を瞑る。
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