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風の季節

[117]  RINAKSON  2007-05-10投稿
「皆さん、この後は部活動紹介なので、体育館に移動してください。」
今年赴任してきた、二十代後半の女性教師の言葉に、雄太と英輔は目を輝かせた。
「英輔は何部にするんだ。やっぱ、野球か?」
「いや、野球はもういい。元々好きじゃなかったし、ここレベル高すぎ。」
「勿体ない。英輔ほどスポーツできたら即レギュラーなのに。じゃあ何にするんだ?」
「まぁ検討中。雄太はどうなんだ?」
「運動部はもう懲り懲りだ。文化部にしようと思ってる。オレにはそのほうが向いてるよ…」
教室から移動しながら会話する二人は、前方不注意のため楽器を持って右から現れた生徒に気付かなかった。
「キャッ!」
 ガッシャーン!
「あっ、すみません。大丈夫ですか?」
「ちょっと何してんのよ!…どうしよう、ピストン動かない。部活動紹介で楽器使うのに演奏できないじゃない!!」
「ゲッ、どうしよう。ホントにすみません!何かできることありませんか?」
「あるわけないでしょ!とりあえずあなた達のクラスと名前、これに書いて。」
差し出された紙は、これから演奏されるであろう曲の楽譜らしかった。
「1−2の奥山雄太と加藤英輔ね。私は2−3の松田詩織よ。後で行くからね。」
そう言うと、松田詩織は元来た方向へ戻って行った。
「おい雄太、今の人綺麗だったな。」
「そうかな。ただうるさい人にしか見えなかったけど。」
「見る目無いな。まぁ、お子ちゃまにはわかんないだろうな。」
「はいはい、わからなくて結構。それより急げ、遅れるぞ。」
そう言いながら、二人は体育館へ向かって走りだした。

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