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泪、、、?

[232]  2007-05-11投稿
悲しい顔をした彼の姿を見てイラっとした。私の方が今まで寂しかった。いつも友達ばかり優先する彼の行動に何度も傷付いた。私はもっと、私の存在に気付いて欲しかった。こんなに私は好きなのに。こんなに大切に思ってるのに。こんなに、必要としているのに。こんなに…。こんなに…。自分の気持ちだけを押し付けた。彼の良いところは、いくらでも言えたはずなのに。あの時は、彼への不満しかでなかった。
彼の気持ちも考えずに私は、別れを告げた。涙を沢山流して、まるで自分が傷付いたかのように…。

その夜、彼から連絡はなかった。本当に終わってしまった。そう感じて、泣いていた時に友人から電話がきた。彼が事故にあったと…。急いで病院に行った。真っ白なベッドに横になった彼。沢山の管が体から出ていた。その姿を見ても、私は泣かなかった。彼の家族からぐちゃぐちゃになった手紙を渡された。彼が持っていた物だったと言われ…。私への手紙だった。『俺と付き合って下さい。友達は大切だけど、お前より大切な奴はいないから。』短くて下手な文字だった。でも、彼がどれほど私を大切に想ってくれていたのか感じた。気付かなかった私が子供だった。傷付けたのは私だった。

次の日、彼は目を開けた。私に向かって『ごめんな。泣かせてごめんな。お前の笑ってる顔が好きなのに。』こんな時にまで、私の心配。何も分かっていなかったのは私なのに。私は何度も謝り続けた。頭を撫でながら笑う彼が好きだった。温かい手で触れてくれる彼が好きだった。もう1度、2人で未来に向かう約束をした。病室を出る時に彼は言った。『泣いた分以上に笑えよ。泣かせてばっかでごめんな。』私は笑顔で返事をして、病室を後にした。明日また逢う約束をして。

次の日、彼は病室にいなかった。彼の両親に連れて行かれた先は、病室とは違う空気が流れた部屋だった。
彼が手にしていたのは、真っ白なチューリップだった。私の好きな花。でも、ピンクが好きなんだけど…。
でも、彼は笑ってくれなかった。白色の理由は、この先、自分の色に染まるようにとのこと。ピンクが好きだからピンクばかりではなく、もっと周りを見ていっとほしいと…。彼は、私を1番理解してくれていたのに。大切にしてくれていたのに。見ていてくれたのに。世界で1番大切な人を失ってしまった。失った時に初めて彼の存在を知った。泪が止まらなかった。止めれなかった。

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