携帯小説!(PC版)

空気

[292]  あい  2006-02-19投稿
付き合って1年たつ彼氏から別れ話を切り出された。あたしは彼のことが好きなはずなのに涙も出ず、ただ一言
「わかった」
それであたしたちが過ごした1年が終わった。
家に帰って、ベットに身を投げて薄暗い部屋の中でひとりでぼ〜っと考えた。
もう一緒に遊ぶことはないだろうな…。手を繋いで出かけたり、毎日したメールも、もう来ることもないし送ることもないんだろうな。
そんなことを考えてたら今頃涙が出て来た。
止まらなかった。
次の日になってもなんでか心から笑えない。気を抜くと涙が出そうになる。授業中も何度も携帯を見る。来るハズのないメールをあたしは待ち望んでいた。

あぁ…そうか。彼はあたしにとって「空気」だったんだ…あって当たり前。そこにいて当たり前な存在になってたんだ…。
バカだ…失って始めて大切さに気がつくなんて…。
毎日、ご飯食べたり、歯磨いたり、それと同じくらい当たり前にメールしたり会ったり…。いきなりご飯食べないとか、そんなの無理だし…。「空気」が無くちゃ苦しくて死んじゃうよ…。
「苦しいよ…っ」
また涙が出て来た。初めて失う辛さを知った。
同時に彼の存在の大きさに気がついた。
そしてあたしは彼にメールを送っていた。
『あいたい…』
ただ一言。

ヴヴヴ

メールが返ってきた。

『今日いつもの公園に4時』

会える…それだけで心の中に空いた空洞が埋まる気がした。何度も時計を確認しては早く4時にならないかってずっとそわそわして落ち着かなかった。

そして4時。
あたしたちがよく待ち合わせしてた家の近所の公園に急いだ。

感想

感想はありません。

「 あい 」の携帯小説

恋愛の新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス