後ろに注意(和喜の場合)1
キーンコーンカーンコーン・・・。チャイムが校内に鳴り響き、同時に沢山の声がこだまし始めた。
3年1組では・・・
「あー・・・やっと終わったぁ。」
宍木和喜がそういって嘆息し、教師が荷物を持って教室から出ていくのを一瞥し、周囲を見回した。
教科書とノートを机の中に押し込み、机の脇から鞄を引っ張りだし、ドサッ!と乗っけて、その上に顔を埋める女子生徒。黙々と急いで板書を書き写す眼鏡君。授業中ずっと寝ていながら、終わった途端、活動を始めるツンツン頭。改めて見てみると個性豊かな人が沢山いるクラスだとしみじみ感じる。そう思い、前を見た。
この生徒の席は教卓の前、つまり最前列。たまに教師から雑務を頼まれる少し面倒な位置にいる。しかも3回連続この位置に座っている。クラスは35人。それで3回連続なのだから、その確率は42875分の1。宝くじレベルと言える。そしてこれまた42875分の1の確率で得た一つ後ろの席に座る女子生徒。
彼女の名前は紫堂さつき。少し困った性格の持ち主である。実はさっき教室を見回した時、あえて紫堂を見ないようにしていた。目を合わせると面倒なことになるからだ。しかし、和喜は不幸だった。
「ねぇ、かずきぃ。」後ろから呼ばれた。
3年1組では・・・
「あー・・・やっと終わったぁ。」
宍木和喜がそういって嘆息し、教師が荷物を持って教室から出ていくのを一瞥し、周囲を見回した。
教科書とノートを机の中に押し込み、机の脇から鞄を引っ張りだし、ドサッ!と乗っけて、その上に顔を埋める女子生徒。黙々と急いで板書を書き写す眼鏡君。授業中ずっと寝ていながら、終わった途端、活動を始めるツンツン頭。改めて見てみると個性豊かな人が沢山いるクラスだとしみじみ感じる。そう思い、前を見た。
この生徒の席は教卓の前、つまり最前列。たまに教師から雑務を頼まれる少し面倒な位置にいる。しかも3回連続この位置に座っている。クラスは35人。それで3回連続なのだから、その確率は42875分の1。宝くじレベルと言える。そしてこれまた42875分の1の確率で得た一つ後ろの席に座る女子生徒。
彼女の名前は紫堂さつき。少し困った性格の持ち主である。実はさっき教室を見回した時、あえて紫堂を見ないようにしていた。目を合わせると面倒なことになるからだ。しかし、和喜は不幸だった。
「ねぇ、かずきぃ。」後ろから呼ばれた。
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