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後ろに注意(和喜の場合)2

[210]  星空の海  2007-05-15投稿
自分を呼んだ声の主を判断し、諦め半分、嫌々半分で振り返った。
「何か用か?」
「今日泊めて。」
言われたことを理解するまで数秒必要だった。 「はぃ?・・・な、なっ!?」
「何そんなに驚いてるの?昔よく泊まり合ってたじゃない。」
「お前、それは小学校の時のことだろ!」
「だから昔じゃない。」 「はぁ・・・。」
昔からそうだ。さつきに口で勝ったことは無い。いつも言い負かされる。もう10年近く。
「じゃあ泊まりに行くね。」
さつきは微笑みながら言った。
二人の口論をクラス中の生徒が見ていたのは余談である。

放課後、図書室に、椅子に座って軽く天井を見上げる、憂鬱な和喜の姿が有った。
「何でかなぁ・・・。」 「どうしたんだ?」
隣の席で歴史の本を読んでいた遠野龍飛が視線を本に落としたまま聞いた。
「さつきがなぁ、今日泊まりに来る。」
「御愁傷様。」
「まったくだ。」
はぁ、と溜め息を吐き出し、テーブルに顔をつっぷした。そのままの体勢で声を発する。
「龍飛はさつきの厄介さを知ってるだろ?」
「お前ほどでも無いがな。」
紙片をめくりながら言った。数分後、和喜は溜め息を吐き出した。龍飛は和喜を一瞥し、哀れに思いつつも、本に視線を戻した。

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