ナイト・オン・ドラグーン【宿敵・不吉な前兆】102話
『な、なんだよこれ…』
降り立つ先の戦場と化していた中庭は壮絶な光景が広がっていた。
転がる兵士達の骸はもちろんなのだが、仲間三人の姿が見当たらない。
辺りを見渡す。
『アイン!』
マナの声が遠くから響いた。
その声の方に駆け寄る。
マナがリオを抱え、座っていた。
『リオ!無事か!?』
閉じていた瞳が開き、リオを覗き込む。
『アインさ…ん?あはは…ドジっ…ちゃった…ぅ』
『リリーナとゴンザレスは!?』
どこを見渡してもやはり二人の姿だけは確認できない、最悪の事態が頭を過ぎったが…考えたくもない。
しかし、二人の名を聞いたとたん。
リオの瞳に涙が溢れた。
『竜眼の男が…現れて、ゴンザレスがあたしとリリーナを庇ってっ…殺された…』
『な…!?』
絶句。
殺された…という言葉が響いてくる。
『リリーナは!?』
『竜眼の男にさらわれた…。あたし…あたしっ…なにもできなかったっ…誰も守れなかった…!』
腕の中で泣き震えるリオをマナは抱きしめた。
『誰もあなたを責めたりしないわ、生きていてありがとう…』
『マナお姉ちゃんっ』
泣きじゃくるリオを更に強く、優しくマナは抱きしめた。
愛しい我が子を愛する母のように。
『行こう、リリーナを助けに…ゴンザレスの仇討ちに』
アインは立ち上がり、レグナを呼んだ。
『だからリオは待っててくれ』
不意にリオがアインの裾を掴む。
『だめ…あの男は危険過ぎるよ…いっちゃだめ。アインさんまで死んじゃったらあたしっ…』
『大丈夫だよ、だから心配しないで必ず生きて戻る』
微笑み、振り返った。既に舞い降りていたレグナへと駆ける。マナ!と横目で促す。
『ええ行きましょう!リリーナを奪い返しに』
地面から遠ざかり、風景はまた空の中へと変わっていった。
戦いは終わったはずだ、前から何度も耳にし、錆の町で出会った”竜眼の男”
『竜眼の男…!』
そのあざ名をもう一度アインは口にした。
しかし、青いはずの空は妙に赤かった。
世界滅亡まで12時間…
降り立つ先の戦場と化していた中庭は壮絶な光景が広がっていた。
転がる兵士達の骸はもちろんなのだが、仲間三人の姿が見当たらない。
辺りを見渡す。
『アイン!』
マナの声が遠くから響いた。
その声の方に駆け寄る。
マナがリオを抱え、座っていた。
『リオ!無事か!?』
閉じていた瞳が開き、リオを覗き込む。
『アインさ…ん?あはは…ドジっ…ちゃった…ぅ』
『リリーナとゴンザレスは!?』
どこを見渡してもやはり二人の姿だけは確認できない、最悪の事態が頭を過ぎったが…考えたくもない。
しかし、二人の名を聞いたとたん。
リオの瞳に涙が溢れた。
『竜眼の男が…現れて、ゴンザレスがあたしとリリーナを庇ってっ…殺された…』
『な…!?』
絶句。
殺された…という言葉が響いてくる。
『リリーナは!?』
『竜眼の男にさらわれた…。あたし…あたしっ…なにもできなかったっ…誰も守れなかった…!』
腕の中で泣き震えるリオをマナは抱きしめた。
『誰もあなたを責めたりしないわ、生きていてありがとう…』
『マナお姉ちゃんっ』
泣きじゃくるリオを更に強く、優しくマナは抱きしめた。
愛しい我が子を愛する母のように。
『行こう、リリーナを助けに…ゴンザレスの仇討ちに』
アインは立ち上がり、レグナを呼んだ。
『だからリオは待っててくれ』
不意にリオがアインの裾を掴む。
『だめ…あの男は危険過ぎるよ…いっちゃだめ。アインさんまで死んじゃったらあたしっ…』
『大丈夫だよ、だから心配しないで必ず生きて戻る』
微笑み、振り返った。既に舞い降りていたレグナへと駆ける。マナ!と横目で促す。
『ええ行きましょう!リリーナを奪い返しに』
地面から遠ざかり、風景はまた空の中へと変わっていった。
戦いは終わったはずだ、前から何度も耳にし、錆の町で出会った”竜眼の男”
『竜眼の男…!』
そのあざ名をもう一度アインは口にした。
しかし、青いはずの空は妙に赤かった。
世界滅亡まで12時間…
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