素敵な恋の見つけ方4
「つまりはハッピーエンドにならないんだな?」
確信を持って出した答えは、リノリウムの床に反響して何処かへ行った。
俺の名は片桐篤。白き薄布なんてあだ名が付いたこの学校の有名人。
「二つ名のある高校生なんて全国的にも珍しいぞ。やったな。」
隣りで薄ら笑いを浮かべる美形オタクは久保匠。
俺としてはお前に通り名があるべきだと思う。天下の奇人とか、唯一無二のエロゲーマーとか。
廊下で俺が精一杯落ち込んでいると、女子の足音が近付いて来た。俺程にもなると音だけで判別できる。
まさか、俺を慰めに誰かが?そんなあなたが好きだぁぁぁ!
抱き付こうと立ち上がった瞬間。
「匠ー!アイス奢る約束!昨日忘れたでしょー!」
その可愛らしい女子が叫ぶのは久保の名。
…え?
「リンコ?あぁ、忘れてた忘れてた。」
「もー、今日の放課後奢ってよね!」
「…あの、すいません。久保さん。」
正座して、おずおずと挙手。
「む、なんだ片桐。」「そちらは?」
女子は不思議そうな顔で俺を見下ろしている。
「あぁ、小学校の頃からの腐れ縁でな、間宮鈴子(まみやりんこ)だ。」
「あ、よろしくお願いします。白い人。」
「それやめて!」
謝りながら間宮は教室に戻っていった。
「…あんな可愛い幼馴染みがおったとですか。」
「はぁ?幼馴染み?違うな。」
俺達とは違うクラスに入っていく間宮を目で追いながら言う。
「小学からだろ?立派な幼馴染みじゃねえか。」
「貴様は阿呆か!?幼馴染みといえば○○○か××以外は認めん!」
固有名詞を出すな、分からんから。
「だがそうだな。約束を破ると後が恐いので今日の放課後はお前の手伝いは出来んな。」
「尻に敷かれてるんだな。」
「暴力で屈服されてるに過ぎん。」
…あれ?もしかしてこのオタクってば青春しちゃってるの?
休日はショップ巡りじゃなくて、デートとかしちゃってるの?
「久保様。」
「どうしたのだ片桐。」
「本日は不肖片桐篤、お供させて頂いてもよろしいでしょうか。」
「敬語にしてもへりくだり過ぎではないか?」
「是非とも久保様の優雅な一日を拝見したく、ってか付いていかせろ、見せろ。」
何故お前があんな娘と親しく出来るかを見せてもらおう。
「急に命令口調か。まぁ俺は構わんがな。」
本日、恋探しは休みまして久保と間宮の観察になります。
確信を持って出した答えは、リノリウムの床に反響して何処かへ行った。
俺の名は片桐篤。白き薄布なんてあだ名が付いたこの学校の有名人。
「二つ名のある高校生なんて全国的にも珍しいぞ。やったな。」
隣りで薄ら笑いを浮かべる美形オタクは久保匠。
俺としてはお前に通り名があるべきだと思う。天下の奇人とか、唯一無二のエロゲーマーとか。
廊下で俺が精一杯落ち込んでいると、女子の足音が近付いて来た。俺程にもなると音だけで判別できる。
まさか、俺を慰めに誰かが?そんなあなたが好きだぁぁぁ!
抱き付こうと立ち上がった瞬間。
「匠ー!アイス奢る約束!昨日忘れたでしょー!」
その可愛らしい女子が叫ぶのは久保の名。
…え?
「リンコ?あぁ、忘れてた忘れてた。」
「もー、今日の放課後奢ってよね!」
「…あの、すいません。久保さん。」
正座して、おずおずと挙手。
「む、なんだ片桐。」「そちらは?」
女子は不思議そうな顔で俺を見下ろしている。
「あぁ、小学校の頃からの腐れ縁でな、間宮鈴子(まみやりんこ)だ。」
「あ、よろしくお願いします。白い人。」
「それやめて!」
謝りながら間宮は教室に戻っていった。
「…あんな可愛い幼馴染みがおったとですか。」
「はぁ?幼馴染み?違うな。」
俺達とは違うクラスに入っていく間宮を目で追いながら言う。
「小学からだろ?立派な幼馴染みじゃねえか。」
「貴様は阿呆か!?幼馴染みといえば○○○か××以外は認めん!」
固有名詞を出すな、分からんから。
「だがそうだな。約束を破ると後が恐いので今日の放課後はお前の手伝いは出来んな。」
「尻に敷かれてるんだな。」
「暴力で屈服されてるに過ぎん。」
…あれ?もしかしてこのオタクってば青春しちゃってるの?
休日はショップ巡りじゃなくて、デートとかしちゃってるの?
「久保様。」
「どうしたのだ片桐。」
「本日は不肖片桐篤、お供させて頂いてもよろしいでしょうか。」
「敬語にしてもへりくだり過ぎではないか?」
「是非とも久保様の優雅な一日を拝見したく、ってか付いていかせろ、見せろ。」
何故お前があんな娘と親しく出来るかを見せてもらおう。
「急に命令口調か。まぁ俺は構わんがな。」
本日、恋探しは休みまして久保と間宮の観察になります。
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