ナイト・オン・ドラグーン【106】話『朱き竜』
『一つ…約束しろ、封印を解いたらゴンザレスの核は必ず返してもらう。』
呪文を綴る口を止め、リリーナは竜眼の男へと言葉を吐き捨てる。
男は無言でうなづく。
『…少しは喋ったらどうだ?薄気味悪いやつ…こんなとこまでさらって来て…変態か?お前…』
なんでもいいから早くしろ、と男は顎で指図してくる。
リリーナは苛立つ気持ちを抑え、再び呪文を口にした。
”守護の壁よ、道を妨げる魔の光、水に溶ける雪の如く、吹かれ消え逝く炎の如く、去りし封印その道を我に示せ”
巨大な扉は一瞬光り輝き、内側へと大きく左右に開いた。
『開いたぞ?さぁ…早く核を返せ…っておい!?』
扉が開くと同時に間髪入れず、竜眼の男は内部へと入っていった。
『あいつ!!』
リリーナもその後を追う。
内部は一直線に長く続く通路のみだった。
『待て!』
男は以外に駿足だった。
(逃げる気か!?いや、”核”なんかあいつが持っていても意味がないはずだ)
追いかけながら考えているうちに通路を抜け、広間に出た。
朽ちた噴水や、花壇がある所から中庭だとリリーナは思った。
その中庭に男の後ろ姿を見つけた。
『おい!約束は約束だ、核を返してもらおう』
男は振り向き、その左手が空を切り唸った。
こちらへ投げ付けられる核をリリーナは受け取る。
そしてまた、男は向き直った。
大切な核を投げ付けられたことにリリーナは憤怒する。
『いい加減にっ…』
言葉を切る。
そしてリリーナは竜眼の男が見据えている物体に気がついた。
蜥蜴を思わす巨体に、翼。
赤黒い鱗に覆われたその姿を。
『こんなところにドラゴンが…?』
しかし、その竜は酷く衰弱仕切っているように見えた。
竜眼の男が朱き竜に話しかけているような仕草をしていた。
呪文を綴る口を止め、リリーナは竜眼の男へと言葉を吐き捨てる。
男は無言でうなづく。
『…少しは喋ったらどうだ?薄気味悪いやつ…こんなとこまでさらって来て…変態か?お前…』
なんでもいいから早くしろ、と男は顎で指図してくる。
リリーナは苛立つ気持ちを抑え、再び呪文を口にした。
”守護の壁よ、道を妨げる魔の光、水に溶ける雪の如く、吹かれ消え逝く炎の如く、去りし封印その道を我に示せ”
巨大な扉は一瞬光り輝き、内側へと大きく左右に開いた。
『開いたぞ?さぁ…早く核を返せ…っておい!?』
扉が開くと同時に間髪入れず、竜眼の男は内部へと入っていった。
『あいつ!!』
リリーナもその後を追う。
内部は一直線に長く続く通路のみだった。
『待て!』
男は以外に駿足だった。
(逃げる気か!?いや、”核”なんかあいつが持っていても意味がないはずだ)
追いかけながら考えているうちに通路を抜け、広間に出た。
朽ちた噴水や、花壇がある所から中庭だとリリーナは思った。
その中庭に男の後ろ姿を見つけた。
『おい!約束は約束だ、核を返してもらおう』
男は振り向き、その左手が空を切り唸った。
こちらへ投げ付けられる核をリリーナは受け取る。
そしてまた、男は向き直った。
大切な核を投げ付けられたことにリリーナは憤怒する。
『いい加減にっ…』
言葉を切る。
そしてリリーナは竜眼の男が見据えている物体に気がついた。
蜥蜴を思わす巨体に、翼。
赤黒い鱗に覆われたその姿を。
『こんなところにドラゴンが…?』
しかし、その竜は酷く衰弱仕切っているように見えた。
竜眼の男が朱き竜に話しかけているような仕草をしていた。
感想
- 7174: 続きがみたいです!! [2011-01-16]
「 みるく 」の携帯小説
- デビルバスター【1章】 『召喚』
- デビルバスター【1章】 『始まりの町』
- LOST卍キングダム
- ココロザシ成長チュウ?HR
- それでもこの世界が好きだから…END
- それでもこの世界が好きだから5時間目
- それでもこの世界が好きだから…4時間目