素敵な恋の見つけ方9
「時系列としては前作終了後くらいかな。」
注釈というか代弁を口に出すが、周囲は無人だった。
俺の名は片桐篤。女の先輩に危く殺されかけ、男の先輩の眼光に射殺された過去を持つ男。
「偶然恨みを買って来るとは、なかなかのエロゲ体質じゃないか。」
嬉しそうに俺の話を聞いているのは事の元凶、久保匠。
こいつに背中を押された為に由良という美少女先輩に恨まれ、和真という悪人面先輩に睨まれたわけだが。いや、助けてくれたのかあの場合。
「しかし、彼氏持ちか。残念だったな片桐。」
「あんな怖い人はこっちから御免だ。」
可愛いのは認めるが。
「はぁ、いいや。今日は帰ろう。便所行って来る。」
「俺は第二弾を計画しているとしよう。」
やめてくれ、マジで。
廊下を歩いて便所に向かう。
途中、背中に寒気を覚えて振り返った。
「見ぃつけたぁ。」
げ、由良先輩。
「名前もクラスも知らんから苦労したぞぉ、あぁ?」
かなりガラが悪く、体を揺らしながら近付いて来る。怖いって。
「和真はやめろ、て五月蠅いし。でもあたしはあんたを殴らなきゃ気が済まないんだよなぁ。」
どんどん近付いて来る。
「あんたはなんか昔の和真の匂いがするしなぁ、今の内に矯正しないと。」
何を言ってるかわからんが、こいつは危機的状況だ!
「和真は購買行ったから暫く邪魔は入らないし、ちょっと語り合おうや一年。」
「せ、先輩。語り合うのに握り拳は必要なんですか?」
「あぁ、とっても大事なもんだ。」
にっこり、と由良先輩が笑う。やっぱり可愛いなぁ。
「歯、食いしばれ。」
由良先輩に殴られるなら本望!
だが拳は飛んで来ない。
目を見開いてみるとまたもや和真先輩が羽交締めにしている。
「…やるだろうと思ってたら本当にやるか、お前は。」
「か、和真!白木さんとの密会はどうしたのよ!?」
「密会違う。今日は休憩短いそうだ。」
心なしか和真先輩は落ち込んでいるようだ。
「お前も災難だな、こいつって滅多にキレないんだけどな。」
「…は、はぁ。」
和真先輩が困ったような目で俺を見る。
「はーなーせーっ!」
由良先輩は相変わらず暴れてるし。
「まぁこれに懲りたら寝不足な由良に近付かない事だな。」
そんなの見た目でわかりませんて。
和真先輩は由良先輩を引き摺りながら去ったのだった。
あ、殴られた。
注釈というか代弁を口に出すが、周囲は無人だった。
俺の名は片桐篤。女の先輩に危く殺されかけ、男の先輩の眼光に射殺された過去を持つ男。
「偶然恨みを買って来るとは、なかなかのエロゲ体質じゃないか。」
嬉しそうに俺の話を聞いているのは事の元凶、久保匠。
こいつに背中を押された為に由良という美少女先輩に恨まれ、和真という悪人面先輩に睨まれたわけだが。いや、助けてくれたのかあの場合。
「しかし、彼氏持ちか。残念だったな片桐。」
「あんな怖い人はこっちから御免だ。」
可愛いのは認めるが。
「はぁ、いいや。今日は帰ろう。便所行って来る。」
「俺は第二弾を計画しているとしよう。」
やめてくれ、マジで。
廊下を歩いて便所に向かう。
途中、背中に寒気を覚えて振り返った。
「見ぃつけたぁ。」
げ、由良先輩。
「名前もクラスも知らんから苦労したぞぉ、あぁ?」
かなりガラが悪く、体を揺らしながら近付いて来る。怖いって。
「和真はやめろ、て五月蠅いし。でもあたしはあんたを殴らなきゃ気が済まないんだよなぁ。」
どんどん近付いて来る。
「あんたはなんか昔の和真の匂いがするしなぁ、今の内に矯正しないと。」
何を言ってるかわからんが、こいつは危機的状況だ!
「和真は購買行ったから暫く邪魔は入らないし、ちょっと語り合おうや一年。」
「せ、先輩。語り合うのに握り拳は必要なんですか?」
「あぁ、とっても大事なもんだ。」
にっこり、と由良先輩が笑う。やっぱり可愛いなぁ。
「歯、食いしばれ。」
由良先輩に殴られるなら本望!
だが拳は飛んで来ない。
目を見開いてみるとまたもや和真先輩が羽交締めにしている。
「…やるだろうと思ってたら本当にやるか、お前は。」
「か、和真!白木さんとの密会はどうしたのよ!?」
「密会違う。今日は休憩短いそうだ。」
心なしか和真先輩は落ち込んでいるようだ。
「お前も災難だな、こいつって滅多にキレないんだけどな。」
「…は、はぁ。」
和真先輩が困ったような目で俺を見る。
「はーなーせーっ!」
由良先輩は相変わらず暴れてるし。
「まぁこれに懲りたら寝不足な由良に近付かない事だな。」
そんなの見た目でわかりませんて。
和真先輩は由良先輩を引き摺りながら去ったのだった。
あ、殴られた。
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