素敵な恋の見つけ方10
「由良が前作より暴力的なのは仕方が無い事なんだ。」
言わなきゃ良い事を言ってしまって、周りに誰もいないのを確認して安堵する。
俺の名は片桐篤。上には上の変人がいることを身を持って実感した高校一年生だ。
「ほう、今度はそんなことが。」
楽しそうに話を聞く変人その1は久保匠。最近出番が取られてるな。
「そんなことが起こるので、出合い頭ドカン作戦は中止にしてくれ。」
「そんなネーミングにした覚えは無いがな。まぁいいだろう。別の案を出せば済む事だ。」
というか次もまたあの人にぶつかる自信がある。今度は確実に殺られる自信もある。
「まぁ、他の考えは様々なデータを取ってからだな。すぐには無理だ。」
「そうしてくれ。今日はもう疲れた。」
これ以上恐怖を感じたら心臓止まりかねん。
「夏休みも近い事だし決めてしまわねばな。」
「そうか、夏と言えばいろいろあるもんな。」
海とか、祭りとか、一夏の経験とか。
「あぁ、とても忙しいからな。サポートが不十分になる。」
…いろいろあるのはお前の方か。
「ん?付いてきたいか?」
「遠慮しとく。」
かなり警戒しながら廊下に出て、玄関へ向かう。
さっさと帰らなければ命の危機だ。
「スネーク?」
壁伝いに歩く俺を不思議そうに見る久保。そうか、お前から見ても今の俺は不信か。
「そうだ片桐、これをやろう。」
久保が取り出したものはお菓子の袋だった。なんか見覚えがあるな。
「笠木がくれたんだ。珍しいぞ、あいつが他人に自分の菓子を分けるなんてな。」
「え?お前が食えばいーじゃん。」
「俺は既に食った。これはお前のだ。」
あぁ、今俺の中で笠木の株が急上昇中だ。放課後の惨事を忘れるくらいに暖かい気持ちになる。
まぁ、間違えても男には惚れないが。
「さぁ、帰って積みゲーを処理せねばな、片桐。」
「俺は積んだ覚えはねぇ。」
笠木ならまだしもこいつには絶対に惚れん。
「はぁ、今日は散々だったな。」
久保と別れ、一人家路に就く。
大変だったが、視覚的には満足だ。あんな美少女を見たんだからな。怖いけど。
目の前を女子生徒が歩いている。
「そうそう、あんな背格好で…。」
血の気が失せるのがわかる。サァッと青ざめる音まで聞こえた気がする。
目の前の美少女が若干不機嫌気味に振り返った…。
言わなきゃ良い事を言ってしまって、周りに誰もいないのを確認して安堵する。
俺の名は片桐篤。上には上の変人がいることを身を持って実感した高校一年生だ。
「ほう、今度はそんなことが。」
楽しそうに話を聞く変人その1は久保匠。最近出番が取られてるな。
「そんなことが起こるので、出合い頭ドカン作戦は中止にしてくれ。」
「そんなネーミングにした覚えは無いがな。まぁいいだろう。別の案を出せば済む事だ。」
というか次もまたあの人にぶつかる自信がある。今度は確実に殺られる自信もある。
「まぁ、他の考えは様々なデータを取ってからだな。すぐには無理だ。」
「そうしてくれ。今日はもう疲れた。」
これ以上恐怖を感じたら心臓止まりかねん。
「夏休みも近い事だし決めてしまわねばな。」
「そうか、夏と言えばいろいろあるもんな。」
海とか、祭りとか、一夏の経験とか。
「あぁ、とても忙しいからな。サポートが不十分になる。」
…いろいろあるのはお前の方か。
「ん?付いてきたいか?」
「遠慮しとく。」
かなり警戒しながら廊下に出て、玄関へ向かう。
さっさと帰らなければ命の危機だ。
「スネーク?」
壁伝いに歩く俺を不思議そうに見る久保。そうか、お前から見ても今の俺は不信か。
「そうだ片桐、これをやろう。」
久保が取り出したものはお菓子の袋だった。なんか見覚えがあるな。
「笠木がくれたんだ。珍しいぞ、あいつが他人に自分の菓子を分けるなんてな。」
「え?お前が食えばいーじゃん。」
「俺は既に食った。これはお前のだ。」
あぁ、今俺の中で笠木の株が急上昇中だ。放課後の惨事を忘れるくらいに暖かい気持ちになる。
まぁ、間違えても男には惚れないが。
「さぁ、帰って積みゲーを処理せねばな、片桐。」
「俺は積んだ覚えはねぇ。」
笠木ならまだしもこいつには絶対に惚れん。
「はぁ、今日は散々だったな。」
久保と別れ、一人家路に就く。
大変だったが、視覚的には満足だ。あんな美少女を見たんだからな。怖いけど。
目の前を女子生徒が歩いている。
「そうそう、あんな背格好で…。」
血の気が失せるのがわかる。サァッと青ざめる音まで聞こえた気がする。
目の前の美少女が若干不機嫌気味に振り返った…。
感想
- 7183: 面白いです!前作とのつながりもあって、スッゴい面白いです!! [2011-01-16]