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特務戦艦ホーリー・ピーコック‐入隊試験編‐3

[306]  宵待夜霧  2007-05-25投稿
「はいっ!」

彼女は嬉しそうに先に立って歩きだした。


隔壁を抜けると広い空間に出た。

「おはよう、ツバサ君♪
よく眠れた?」

正面に立っていたアリアが小さく手を挙げる。

「…おかげさまで大変ぐっすりと眠れましたよ…。」

嫌味を返すと、うぐっ、とのけぞる。

「軍曹、すまなかったな。艦長には私が昨夜キッチリミッチリネッチリ言い聞かせたから、許してあげてくれ。」

脇に居たジョカが、言いながら近付いてきた。
…成程、アリアの顔にははっきりと疲労の色が見える。
よっぽどコッテリ絞られたのだろう。
少し溜飲が下がった。

「ゴメンね〜。
ワザと黙ってた訳じゃないの。
許して〜。ね、ね、ネ♪」
手を合わせて拝むように頭を下げてくるアリア。
上官にここまでされて、“許さない”って訳にはいかないだろう。

「わかった!わかりましたから、それやめてください!」

俺が言った瞬間。アリアの顔が輝いた。

「ホント!?ありがと〜!」

無邪気に喜ぶアリアをしり目に、ジョカが真剣な顔になった。

「で?君はどうする?
原因が原因だ。君が望むならこの話はなかった事にしてもいい。」

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