もう恋はしない?
「阿部やん、何でここに?」振り返って問い掛ける。
「ん?あぁ、うちは偶然通りかかったんや。何か、人だかり出来てるなぁって思って見たらアンタ等やん。ビックリしたわ〜。あ、つけてたんちゃうで」
語尾で目を逸らした辺り…つけてた訳だ。
そう思ったけど阿部やんが咄嗟に叫んでくれたお陰で助かったんだし、何より感謝してる。
「それよか手当てしたった方がええんちゃう?ま、お邪魔虫は消えるわ」
そう言ってニヤニヤしながら手をヒラヒラさせ、人波に消えて行った。
(お邪魔虫て…)
意味深な言葉を残して立ち去るもんだから、急に恥ずかしくなった。
「つ…ぅ」
っと、赤くなってる場合じゃない!直ぐ様カバンから絆創膏を取り出した。
「ごめんね、水城ちゃん」
貼り終わる頃に水嶋君が口を開いた。
「そんな、私の方こそ…」
「いや、水城ちゃんが危険な目に合うのわかった筈なのに俺、自分を止められなかった…」
そう言って自分の掌を見つめている。
「許せなかったんだ」
(水嶋君…)
「どうして…そこまで私の事を庇ってくれるの?」
傷だらけの顔を私の方に向ける。
「だって俺、ずっと前から知ってるから、水城ちゃんの事」
(え…?)
「ん?あぁ、うちは偶然通りかかったんや。何か、人だかり出来てるなぁって思って見たらアンタ等やん。ビックリしたわ〜。あ、つけてたんちゃうで」
語尾で目を逸らした辺り…つけてた訳だ。
そう思ったけど阿部やんが咄嗟に叫んでくれたお陰で助かったんだし、何より感謝してる。
「それよか手当てしたった方がええんちゃう?ま、お邪魔虫は消えるわ」
そう言ってニヤニヤしながら手をヒラヒラさせ、人波に消えて行った。
(お邪魔虫て…)
意味深な言葉を残して立ち去るもんだから、急に恥ずかしくなった。
「つ…ぅ」
っと、赤くなってる場合じゃない!直ぐ様カバンから絆創膏を取り出した。
「ごめんね、水城ちゃん」
貼り終わる頃に水嶋君が口を開いた。
「そんな、私の方こそ…」
「いや、水城ちゃんが危険な目に合うのわかった筈なのに俺、自分を止められなかった…」
そう言って自分の掌を見つめている。
「許せなかったんだ」
(水嶋君…)
「どうして…そこまで私の事を庇ってくれるの?」
傷だらけの顔を私の方に向ける。
「だって俺、ずっと前から知ってるから、水城ちゃんの事」
(え…?)
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