雑務部16
翌日、正から詰め寄られた幸四郎は誤解したまま話を切りだした。
「僕は覚えてないんだけどね、なんか、うん、そういうことになっちゃったみたいなんだよ」
言いながら幸四郎の語気は薄れていった。
「マナー部としても、人間としても、許せんな」
「誤解だよきっと!」
何も気休めにはなっていなかったが、本当に動揺している幸四郎の目を見て正もこれ以上言及しなかった。
「誤解かどうか・・・宮岸さん本人の口から真実を聞き出せ」
幸四郎は正のことだから学長に“とりあえず”報告するかもしれないと勝手に身構えていたので、狐に摘まれたような顔をで、立ち去る正を見送った。
「本人の口から・・・」
放送室の横。
少々普通の部屋より狭いのが「雑務部」の部室である。
ほのかは幸四郎の携帯電話を拝借していた。さらには自分が作った「love H.」と刺繍されたハート型のアップリケをキーホルダーに改造し勝手にぶら下げている始末だった。(因みにHとはほのかのイニシャルである)
そこへ幸四郎は戻ってきてしまった。
「ちょっと、宮岸くん?え、ラブ・・・えっち?」
ほのかは「おかえり」と満面の笑みをこぼした。
「僕は覚えてないんだけどね、なんか、うん、そういうことになっちゃったみたいなんだよ」
言いながら幸四郎の語気は薄れていった。
「マナー部としても、人間としても、許せんな」
「誤解だよきっと!」
何も気休めにはなっていなかったが、本当に動揺している幸四郎の目を見て正もこれ以上言及しなかった。
「誤解かどうか・・・宮岸さん本人の口から真実を聞き出せ」
幸四郎は正のことだから学長に“とりあえず”報告するかもしれないと勝手に身構えていたので、狐に摘まれたような顔をで、立ち去る正を見送った。
「本人の口から・・・」
放送室の横。
少々普通の部屋より狭いのが「雑務部」の部室である。
ほのかは幸四郎の携帯電話を拝借していた。さらには自分が作った「love H.」と刺繍されたハート型のアップリケをキーホルダーに改造し勝手にぶら下げている始末だった。(因みにHとはほのかのイニシャルである)
そこへ幸四郎は戻ってきてしまった。
「ちょっと、宮岸くん?え、ラブ・・・えっち?」
ほのかは「おかえり」と満面の笑みをこぼした。
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