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ひとり

[224]  ふく  2007-05-26投稿
振り返る君の顔が霞んで見えた

必死で堪えた涙が
地面に落ちた

君には見えていなかっただろう

行かないで
大好きって言えたらこんな涙は流さなかっただろうに
違う未来を見られただろうに

わずかに唇は動いても言葉が出てこない
どうしても出ない

声をからしてでも
泣きながらでも
叫んで縋れば
君の背中を見ることはなかっただろうに
さよならは言わないけど
また会える希望すらない


空はこんなに綺麗なのに
風がこんなに気持ちいいのに
すれ違う人たちがこんなに幸せそうに見えるのに

歩くことさえできない
とめどなく流れる涙を止める方法を知っていれば


それでも君はまだ見ぬ未来へ歩いていくのだろう

痛みと私を一人残して

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