MURASAME
鬼門?
影は月光の下に現れた。
白刃を煌めかせ、その顔に光があたる。流れるような白髪、暗闇に溶け込む真黒の装束、頬に深々と刻まれた梵字…。腰に掛けられた三本の刀が怪しく輝いていた。
影は可王京介と名乗った。
「おのれ…!」
残った僧兵達が群がるように可王京介に襲いかかった。可王はまるで舞うように僧兵達の凶刃を流していく。
その刹那、白刃が輝いた。可王の周りにいた筈の僧兵達は一太刀のもとに斬り伏せられその体を醜い肉塊へと変えた。
「ばかな…」
神楽、榊の両巫女が絶句する。僧兵達も恐れおののき、可王から離れた。
可王京介が暗闇に嘲った。
「遊んでいる時間もないか…」
可王京介が刀を掲げ静かに言った。
「羅殺剣」
不意に刀から眩い光が発せられた。光は刀の刃先に集まり、刀身が伸びた。
「吼えろ…小鉄」
可王京介は刀身を振り落とし、大地に叩きつけた。それはまるで衝撃波のように伝波し、全ての僧兵を巻き込み、消し飛ばした。
「そんな…」
間一髪、衝撃をかわした榊、神楽の両巫女はその惨状に絶句した。地面は砕かれ、衝撃に巻き込まれた僧兵達は死体すら残らなかった。
「おのれ…だが我らはそうはいかん」
神楽が弓を構え、可王京介を狙う。
「誰の使いかしらぬがこの破魔矢の力に滅びるがいい」
凄まじい速さで破魔矢が可王の胸に突き刺さった。だが可王は倒れることなく、矢を引き抜いた。
神楽は戸惑いながらも立て続けに矢を放ち、榊も続いた。
矢はまるで雨のように可王に降り注いだ。
「愚か…」
可王京介はそう呟くと影の中に消えた。神楽と榊は辺りを見回すが姿がない。
「どこだ、どこへ隠れた!」
「ここにおるわ」
神楽が後ろを振り向くと煌めく凶刃が彼女の体を二つに斬り裂いた。
可王は神楽の死体に片手を挿れると、大量の血とともに肝をえぐり出した。
影は月光の下に現れた。
白刃を煌めかせ、その顔に光があたる。流れるような白髪、暗闇に溶け込む真黒の装束、頬に深々と刻まれた梵字…。腰に掛けられた三本の刀が怪しく輝いていた。
影は可王京介と名乗った。
「おのれ…!」
残った僧兵達が群がるように可王京介に襲いかかった。可王はまるで舞うように僧兵達の凶刃を流していく。
その刹那、白刃が輝いた。可王の周りにいた筈の僧兵達は一太刀のもとに斬り伏せられその体を醜い肉塊へと変えた。
「ばかな…」
神楽、榊の両巫女が絶句する。僧兵達も恐れおののき、可王から離れた。
可王京介が暗闇に嘲った。
「遊んでいる時間もないか…」
可王京介が刀を掲げ静かに言った。
「羅殺剣」
不意に刀から眩い光が発せられた。光は刀の刃先に集まり、刀身が伸びた。
「吼えろ…小鉄」
可王京介は刀身を振り落とし、大地に叩きつけた。それはまるで衝撃波のように伝波し、全ての僧兵を巻き込み、消し飛ばした。
「そんな…」
間一髪、衝撃をかわした榊、神楽の両巫女はその惨状に絶句した。地面は砕かれ、衝撃に巻き込まれた僧兵達は死体すら残らなかった。
「おのれ…だが我らはそうはいかん」
神楽が弓を構え、可王京介を狙う。
「誰の使いかしらぬがこの破魔矢の力に滅びるがいい」
凄まじい速さで破魔矢が可王の胸に突き刺さった。だが可王は倒れることなく、矢を引き抜いた。
神楽は戸惑いながらも立て続けに矢を放ち、榊も続いた。
矢はまるで雨のように可王に降り注いだ。
「愚か…」
可王京介はそう呟くと影の中に消えた。神楽と榊は辺りを見回すが姿がない。
「どこだ、どこへ隠れた!」
「ここにおるわ」
神楽が後ろを振り向くと煌めく凶刃が彼女の体を二つに斬り裂いた。
可王は神楽の死体に片手を挿れると、大量の血とともに肝をえぐり出した。
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