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素敵な恋の見つけ方14

[211]  あこん  2007-05-28投稿
「まずはこの話をなんとかしよう。」
自戒するように呟いた。
俺の名は片桐篤。種族間の壁というものを認識した高校一年生だ。
オタクと一般人の間には厚く高い壁があるのだ。
「幽霊と恋でもしてみてはどうだ?」
突如訳の分からない事を言ったのは久保匠。
オタクであり、俺の友人(仮)だ。
「…なにがだ?」
「いや、意味は無い。言ってみただけだ。」
とにかく意味が分からない。
「あーぁ、なんか面倒になってきたなぁ。」
「世の独身達の一部はそんな考えの元、孤独に生きているんだろうなぁ。」
久保はペラペラと雑誌のページを捲りながら無関心そうに言う。
「何見てんだ?」
「エロゲ雑誌。こっちは都心に比べて発売が遅れるからな。今朝買ってきた。」
雑誌を立ててこっちに見せる。
「学校で見んな!見せるな!…後でこっそり見せろ。」
最後は小声で。
「しかし、なんでそんなに無気力なんだ?」
「失恋から早一週間。俺の心はズタズタなんだ。」
「勝手に惚れて勝手に諦めただけだがな。」
その通りだが、こいつに言われると腹立つ。
というか思い出させんでくれ。
「ふむ、俺もとりあえず一段落したしな。今日は久々にお前の用事に付き合ってやるとしよう。」
「何が一段落?」
「エロゲ。」
「あんなに買ってか!?」
「あの内三本程は買う事に意義があったのだ。」
それでもあと三、四本はあったような。
「今日はどうするのだ?姉萌えらしく上級生に狙いを付けるか?」
「誰がいつそんな事を言った。」
惚れた相手がたまたま年上だっただけだろうに。
「江崎さんといい、二年の先輩といい。」
「待て、そこおかしいぞ。あの先輩に惚れたとはまだ一言も。」
「だが現在一番親しいのは宇崎由良だろう。」
…あの人宇崎、て苗字だったのか。
「俺が一方的に虐げられてるんだが。」
「Mには最高の相手じゃないか。」
「M違う!」
ばったり廊下で出会ったものなら俺はその都度人生を見直している。そこに快感などあるはずが無い。
「駄目だ、お前と考えていると俺まで変態な気がしてくる。」
「俺は変態なつもりなど無いがな。その手があったか。」
「何の手だ?」
猫の手、なんてやめてくれよ?
「他の誰かの手だ。」
そう言って久保は、こんな阿呆活動に加わってくれるような暇人を探し始めた。

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