僕の声が聞こえるまで?
2時間かけて送ったメールは虚しくも5日目を迎えて返信されないままだった。炭酸の抜けたコーラを飲んでいるような不満だけが心のわだかまりになっていた。 「お前今日バイト休みだろう?合コン来いよ」隼人だ。こいつはミスター合コンだな。合コン部にでも入ってるのか?なんて鼻で笑った。僕はわだかまりを消したかった。もやもやする気持ちがあるなら行きたくないとこにまでも行ってストレスを発散しようと思った。 来た女達はそこらにいるお持ち帰られたいやつらばかりだった。僕は一人黙々とカラオケをしていた。隼人達が鼻の下を伸ばしているのを横目で見ながら、いかにも楽しくなさそうに歌ってやった。そんな事をしていたら、案の定お開きの時間に僕は一人だった。何とも思わなかった。少し自分は他のやつらとは違うみたいなところを演じていたのかもしれない。その時、メールの着信音が人気のない道に響いた。寂しげなバラードだった。【今から逢える?○○公園で待ってます。】優羽ちゃんからだ。人のメールしかとしといて、いきなりのメール夜中の12時に逢える?だなんて失礼な女だ!と思ったわりに、自分の足はすでに公園に向かっていた。これが僕の性格、いや、オトコの性だろう。夜は静かだ。ドキドキが聞こえたらどうしようとなおいっそう僕の心臓はドキドキしていた。優羽ちゃんは一人すべり台の先の方に座っていた。
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