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ゆりかご「初恋編?」

[310]  露伴  2007-05-31投稿
俺はコンビニで夕食を買って家に帰る途中、妙な感覚に気づいた。
この感覚は初めてじゃない。何日か前からだ。
「(誰かがついてきてる・・・?)」
路上駐車している車のサイドミラーで後ろを確認する。
皐月がいた・・。
俺は振り返ることが出来なかった。
振り返ってしまえば今までの関係が壊れてしまいそうだからだ。
俺は急ぎ足で家の中へ入った。のぞき窓をしばらく見ていると少しづつ
皐月が近づいてくる・・。慌てて俺は顔を離し、リビングまで走った。
「なんでついてきてるんだ・・?昨日街で会ったのも偶然じゃないのか!?」
首筋が熱くなり、恐怖を感じた・・。玄関の前にいる・・!
「皐月だ!あいつが犯人で、目撃した俺を狙ってるんだ!」
あいつは俺が家の中にいるのを知っている。もしかしたら見てるかもしれない。
普段とは違う行動をしていたら、察知したのを感づかれるかもしれない・・。
俺はテレビを点け、普段どおりに行動した。
「続いてのニュースは先月の殺人事件の・・・」
「このニュースはこないだの?」
「犯人の増岡芳郎36歳は・・」
「皐月じゃない!?」
「そうだよ、私じゃないんだよ・・優君?」
「うぁあああっ!!?」
後ろに皐月が立っていた。気が動転した俺は部屋の角に逃げ込んだ。
「な・・何してんだよお前・・・、勝手に人の家に入ってくるなんて、は、犯罪だぞ・・。」
「優君、また私を犯罪者にするつもり?まぁいいよ、とっくに私は犯罪者。」
「何を言ってるんだよぉ!!?」
「うっせぇんだよッ!!今から優君のことを殺しちゃうってことだよ。」
「一体俺が何したって言うんだよ・・。」
「別に〜、このみの悲しいがる顔がみたいだけだよ。あいつのね。」
「はぁっ!?」
「いっつも、優君優君・・。いい加減ムカつくんだよ、ベタベタくっ付きやがって・・。」
「こないだだってそうだ!少し早く帰って、お前らのあとをつけて見たら・・、あーむかつく!!」
「あれはお前だったのか?」
「そう、キャーだなんて抱きつきやがって。以前起こった事件に見せかけて、このみを
追い詰めてやったんだよ・・。そしたら優君助けて・・助けて、って何度もわめいてさ!」
「こ、このみに何をしたんだ!?」
「少し虐めただけだよ・・、でもね、あんまりうるさいから殺っちゃったよ・・、フフ。」
「皐月!お前・・・!」

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