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ゆりかご「初恋編?」

[333]  露伴  2007-05-31投稿
「こんな私は嫌い〜?だよねー無理だよねー・・・。私、優君のこと好きだったの
・・。でももうアンタも殺すしかない。殺す、殺す!」
皐月はカバンから包丁を取り出し、俺の顔面めがけて振り下ろしてきた。
とっさに避けようとしたが、勢いよく腹部に刺さってしまった。
「あぁぁぁあ、あああ。」
それから意識が遠のき、気づくとソファーの上に寝ていた。
手を当てると包帯が巻かれており、しっかりと手当てされている。
「生きてる・・、助かった?」
ふとテレビが点き、目をやるとビデオが写されていた。
「・・いよ・・、いたいよ・・、優君・・・。」
このみの声だ、だが俺には抵抗する力もない。
「誰だかわかるでしょ?このみ、アンタの大好きなこのみちゃんだよぉッ!」
皐月がそう言い放つと同時に、俺の頭を押さえつけテレビに注目させる。」
「きゃああああ!いぎぃぃぃぃぃっ!!!」
「やめてくれ・・・。」
涙をこぼしながら俺はつぶやいた。とても見ていられなかった・・。
このみはあの夢の中のように、痛めつけられている。
「ただじゃぁ死なせない!!アンタに見せ付けてから殺してやるよ!」
「やめてくれぇぇぇ!!!!」
その時、ドアの開く音がした。
「動くんじゃない!!警察だ!佐藤このみ殺害の容疑で逮捕する!」
それからは早かった。
皐月は警察を殺そうと抵抗、焦った新人警官が発砲し頭部に命中、即死。
俺はすぐさま保護され、一命を取り留めた。
俺がなんとかすれば・・・、二人の命を救えたかもしれない・・。
ゆりかご「初恋編」完

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