素敵な恋の見つけ方20
「展開が急なのは許して頂きたい。」
動きが無くてつらいのだ。
俺の名は片桐篤。自己紹介などしている場合ではない。俺の尊厳とかの為に元クラスメイトを止めなければならない。
「まぁ落ち着け片桐。」
俺を羽交締めにするのは元凶の久保匠。
「放せ!俺は要を止める!」
同じ店に居合わせた中学時代の友人、要未優は日下部佳奈理と昔話を始めようとしている。
「片桐はね、男女関わらず皆に囲まれてたのよ。」
「人気者だったんですね。」
「うん、からかい甲斐があるから。」
「おい。」
「「わかります。」」
「おい!」
こいつら、ハモりやがって。
「で、やっぱり女の子の中には少なからず惚れている子もいたの。基本的にいい奴だから、片桐。」
そして俺を無視して話を進める要。…て、え?初耳ですよそんな話。
「で、その頃の片桐は女なんかいらねぇ、俺にはバイクさえありゃいいんだよぉ、みたいな感じだったから。」
「漢(おとこ)だな、片桐。」
「硬派ですね。」
きっぱりと捏造だ。
「気付いてなかったでしょ?」
俺に向けて言う。
「…正直な所、全く。」
それこそ言ってくれればよかったんだ、当時の俺も彼女は欲しかったはずだから軽く小躍りぐらいしてみせたぞ。
「彼女達もサインは出していたのだけれど、片桐が想像以上に鈍い男でね。他人からの想いには特に。」
「エロゲの主人公かお前は。」
おぉ、久保が久々にオタクらしい発言を。
「そうだね、久保くんの言う通りだよ。」
お前は乗っかるなよ要!?
「つまり、彼女が出来ない原因は本人にあり、と?」
日下部がまとめに入った。
「一概には言えないけど…まぁそうだろうね。」
「なるほどな、フラグは立っていたのにそれに気付かなかっただけか。主人公失格だぞ片桐。」
あ、そこまで言われんだ?
まぁ、思い返してみても見当は付かないが、俺に原因があるのも当たりなのだろう。
中学三年間一緒だった要が言うのだ。間違いない。
俺は要未優に全幅の信頼をおいている。
その後、夕方まで俺の恥ずかしい話を続けられ、俺はズタボロ。久保と日下部は満足。そんな状態で解散した。
家が同じ方向なので要と共に帰る。その途中。
「しかし、本当に鈍感だよね。」
「うっさい、もういいだろ。」
「私も好きだったのに。」
思いっきりコケた。
体を起こすと、要は既に走り去っていた。
動きが無くてつらいのだ。
俺の名は片桐篤。自己紹介などしている場合ではない。俺の尊厳とかの為に元クラスメイトを止めなければならない。
「まぁ落ち着け片桐。」
俺を羽交締めにするのは元凶の久保匠。
「放せ!俺は要を止める!」
同じ店に居合わせた中学時代の友人、要未優は日下部佳奈理と昔話を始めようとしている。
「片桐はね、男女関わらず皆に囲まれてたのよ。」
「人気者だったんですね。」
「うん、からかい甲斐があるから。」
「おい。」
「「わかります。」」
「おい!」
こいつら、ハモりやがって。
「で、やっぱり女の子の中には少なからず惚れている子もいたの。基本的にいい奴だから、片桐。」
そして俺を無視して話を進める要。…て、え?初耳ですよそんな話。
「で、その頃の片桐は女なんかいらねぇ、俺にはバイクさえありゃいいんだよぉ、みたいな感じだったから。」
「漢(おとこ)だな、片桐。」
「硬派ですね。」
きっぱりと捏造だ。
「気付いてなかったでしょ?」
俺に向けて言う。
「…正直な所、全く。」
それこそ言ってくれればよかったんだ、当時の俺も彼女は欲しかったはずだから軽く小躍りぐらいしてみせたぞ。
「彼女達もサインは出していたのだけれど、片桐が想像以上に鈍い男でね。他人からの想いには特に。」
「エロゲの主人公かお前は。」
おぉ、久保が久々にオタクらしい発言を。
「そうだね、久保くんの言う通りだよ。」
お前は乗っかるなよ要!?
「つまり、彼女が出来ない原因は本人にあり、と?」
日下部がまとめに入った。
「一概には言えないけど…まぁそうだろうね。」
「なるほどな、フラグは立っていたのにそれに気付かなかっただけか。主人公失格だぞ片桐。」
あ、そこまで言われんだ?
まぁ、思い返してみても見当は付かないが、俺に原因があるのも当たりなのだろう。
中学三年間一緒だった要が言うのだ。間違いない。
俺は要未優に全幅の信頼をおいている。
その後、夕方まで俺の恥ずかしい話を続けられ、俺はズタボロ。久保と日下部は満足。そんな状態で解散した。
家が同じ方向なので要と共に帰る。その途中。
「しかし、本当に鈍感だよね。」
「うっさい、もういいだろ。」
「私も好きだったのに。」
思いっきりコケた。
体を起こすと、要は既に走り去っていた。
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