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証明写真?

[602]  夜野 灯  2007-06-02投稿
携帯を手の取りメールを見てみると

☆理沙☆
『理沙ね。あの写真の撮り方分かったかも。本読んでたら浮かんできちゃった。もし出来たら遠野さんに教えてあげよ。』
☆理沙☆
『呪いとか信じてないけど、少し怖いかも。今、証明写真の前。今から撮りま〜す』

☆理沙☆
『無事終了〜♪理由は分からないけど、うまく行ったよ!あとは遠野さんにどうしてこんな風に取れるのか解明して貰わなきゃ。優が帰ってきたら見せるね。』

☆理沙☆
『大丈夫だって!優、ビビッてるの?明日、帰って来るんだよね。お土産よろしく!』

…これが理沙からの最後のメールだった。
「優ちゃんはどこか行ってたの?」
「私はお父さんの田舎で法事があって。帰ってきたら…」
「そうだったんだね。優ちゃんはどう思う?」
「信じられないけど…やっぱり…」
「うん…写真は見せて貰った?」
優は首を横に振った。彼女もこれ以上は知らないだろう。と言うより、これ以上巻き込んではいけない。
「あとは、僕の方で調べてみるよ。優ちゃんは…分かるよね。」
「遠野さん。なんか分かったら教えてください。このままじゃ」
「分かってるよ。絶対に教えるから」
この後、コーヒーを飲みほし二人で店を出た。
「途中まで送って行くよ」
歩きながら僕はいくつかの疑問が浮かんでいた。でも、この状況で聞いていいのか。迷っていた。
「遠野さん」
「ん?なに?」僕が答えると遠くを見ながら、優は話した。
「理沙と約束してたんですけど、このままじゃ嫌だから。聞いてくださいね」
「うん。いいよ。」
「理沙が、どうして調べてたか分かりますか?」
それは俺が聞こうと思っていた疑問だった。
「…ごめん。それ聞こうって思ってたよ。」
「理沙は遠野さんに一目ぼれしたみたいで。きっかけが欲しいって。だから…」
優の顔は笑っているような、泣いているような不思議な顔だった。
僕は声が出せなかった。突然の告白。しかも、悲しい告白。
気付くと、僕の頬に涙が流れていた。
【やっぱり俺のせいだ。】
込み上げて来る言葉に出来ない感情が、僕の全身を包みこむ。
【こんな事、調べなければ…】
「遠野さん。」
優が顔を覗きこんでいた。
「遠野さん…途中で止めないで下さいね。理沙の為にも」
言葉が出ない僕は静かにうなづいた。

感想

  • 7225: ずっと読んでますが、最高に面白いですっ(^O^)続き、お願いします!! [2011-01-16]
  • 7234: すごく面白いです!夜野さんは、幾つの方なんですか? [2011-01-16]
  • 7264: おもろい?これ人気ぢゃん?書き終わったらあとがきみたいなのもお願いします [2011-01-16]

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