ナイト・オン・ドラグーン【墜ちる竜】話
『くそ、なんて速さなんだ!』
顔に叩きつけてくる風をアインは腕で庇う。
『異常な速さだ…我を忘れ、暴走しておるからな…』
レグナが面白くなさそうに呟く。
朱き竜の姿は完全に見失ったのだが、吐き出された炎によって煙りが上がっている場所を辿って行った。
『焼き尽くす気だな…全てを…』
『それほど…憎しみが深いのであろうな』
レグナは更に飛行速度を上げた。
『馬鹿が…人に心を許すからだ…』
皮肉に言うレグナだが、その音色は悲しげにも聞こえた。
『で、どうするのだ…?小僧』
『止めるさ!』
『敵を生かして無力化させるのは、殺す事の何倍も難しいぞ?』
確かに、とアインは言葉が詰まる。
『先程、”声”を拾った…』
『声…誰からだ?』
『レオンからだ…アデルを倒せとな』
『え!?そんな事したら…女神の封印が解けるんだろ!?朱き竜が生きているおかげで…』
皆まで言わせずレグナが口を挟む。
『どちらにしても世界は崩壊するぞ?朱き竜が大地を焼き尽くし続けている限り…』
でも、と口ごもった時だった。
レグナの横を朱き影が通り抜けた。
『ぬっ!?』
『朱き竜!!』
レグナは急な方向転換し全身を捻る。
『聞こえるか!!朱き竜!!』
届かないも承知でアインは叫ぶ。
徐々に朱き竜との距離を縮める。
『あなたがした事は偉大だ!俺達人間は、あなたに救われた!』
『だが、今あなたのしていることはただの破壊だ。人を愛したあなただからこそ自らを犠牲になれたんだろう!?』
−黙れ!!!
朱き竜がこちらへと炎を吐き出された。
『小癪な!!』
舌打ちをし、レグナが飛び上がり避けた。
応戦し、レグナが炎を連続で吐き出す。
翼に被弾し、動きを止めたその背中に火炎の爆発が突き刺さった。
『レグナ!?もうよ…』
最後の一撃をレグナが吐き出した所だった。
朱き竜が墜ちてゆく…
顔に叩きつけてくる風をアインは腕で庇う。
『異常な速さだ…我を忘れ、暴走しておるからな…』
レグナが面白くなさそうに呟く。
朱き竜の姿は完全に見失ったのだが、吐き出された炎によって煙りが上がっている場所を辿って行った。
『焼き尽くす気だな…全てを…』
『それほど…憎しみが深いのであろうな』
レグナは更に飛行速度を上げた。
『馬鹿が…人に心を許すからだ…』
皮肉に言うレグナだが、その音色は悲しげにも聞こえた。
『で、どうするのだ…?小僧』
『止めるさ!』
『敵を生かして無力化させるのは、殺す事の何倍も難しいぞ?』
確かに、とアインは言葉が詰まる。
『先程、”声”を拾った…』
『声…誰からだ?』
『レオンからだ…アデルを倒せとな』
『え!?そんな事したら…女神の封印が解けるんだろ!?朱き竜が生きているおかげで…』
皆まで言わせずレグナが口を挟む。
『どちらにしても世界は崩壊するぞ?朱き竜が大地を焼き尽くし続けている限り…』
でも、と口ごもった時だった。
レグナの横を朱き影が通り抜けた。
『ぬっ!?』
『朱き竜!!』
レグナは急な方向転換し全身を捻る。
『聞こえるか!!朱き竜!!』
届かないも承知でアインは叫ぶ。
徐々に朱き竜との距離を縮める。
『あなたがした事は偉大だ!俺達人間は、あなたに救われた!』
『だが、今あなたのしていることはただの破壊だ。人を愛したあなただからこそ自らを犠牲になれたんだろう!?』
−黙れ!!!
朱き竜がこちらへと炎を吐き出された。
『小癪な!!』
舌打ちをし、レグナが飛び上がり避けた。
応戦し、レグナが炎を連続で吐き出す。
翼に被弾し、動きを止めたその背中に火炎の爆発が突き刺さった。
『レグナ!?もうよ…』
最後の一撃をレグナが吐き出した所だった。
朱き竜が墜ちてゆく…
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