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いつもと同じ帰り道

[370]  秋菜  2006-02-26投稿
いつもと同じ空の下、歩いて家に帰る。
いつもと同じ風景が、時間と一緒に流れている。

いつもと違う。
私の隣にはあなたがいる――――――――。

ポケットに手を入れながら、あなたは私の横で
考え込んだような顔をして歩いている。
「ねぇ。」
私が話しかけると、あなたはおもむろに私の手を握り、走り出した。
戸惑う私を気にも留めず、人気のない野球場に連れて行くあなた。
しばらく走って、放送機材が置いてある小さな建物に入った。
そこには、たくさんの機械と5つの椅子と長机。
「きゃっ。」
あなたは呆然と立ち尽くす私を抱き上げて、長机に横たわらせる。
「お前が好きだ。」
「・・・」
私があなたの名前を呼ぶ前に、あなたの唇が私の唇を塞いだ。

(私もだよ・・・。)
2人の唇からこぼれるかすかな呼吸が、そう伝えてくれたと思う。
その後も、何度も何度も唇をなじりあい、下を絡める私たち・・・。

離れた顔は、赤くなっている。私より照れてるじゃん。
「かわいい。」
そう言って、私はもう一度抱きしめた。
2人の制服は乱れ、はだけ、肌が触れ合う度に感じる何かがある。
あなたは気を使ってか、私の胸がはだけると直してくれる。
私はちょっと寂しかった。あなたの優しさが・・・。
私が心を、身体を許していることに気付いて欲しかった。
だから私はあなたの手を握り、キスをして
その手をスカートの中に入れた。
真剣な顔の私に驚きながらも、あなたは私の太股を優しくなでてくれる。

そして服を脱ぎ捨てた2人は、幾度にも重なって、
この一瞬を心から喜び合った・・・。



「一緒に帰ろう。」
当たり前のことなのに、あなたは微笑んで言った。
「うん。」
私も負けじと笑顔で言った。
俗に言う"カップル握り"で指を絡めあい、家に帰り始める。




いつもと同じ空の下。
いつもと同じ風景の中。
これからは変わらないであろう、あなたの横にいる私。

二度と変わって欲しくない、私の横で歩く人―――――――。

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