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夕暮れの日に〜機械の町 その2〜

[332]  グレイブ  2007-06-05投稿
「それにしても、お腹へったね?」

ラトの機嫌を直そうと、白々しいが話題を変えてみる。


「ぅう、人肉が喰いたい。」


・・・まだ怒っているようだ。
普段なら食べ物の話題になるだけで尻尾を振って喜ぶのに・・

よりによって「人肉」とは。

「ほ、ほらッ、あそこに食堂があるよ!」


「ぃぃい行かないッ」


嘘ばっかり。

よだれが滝のように出てるよ。


「ほぉら、意地張ってないでいくよ」

やっぱり腹がへってたんだね。

ぁあだこうだ言いながら着いて来た。




カラーン
入口をくぐると、早速お出迎えだ。

ーーー機械だけど。

「イラッシャイマセ。何名様デシタカ?」



ここで一人なんていったら、ラトは僕を食べてしまうんだろうか・・・いやでも、

ぅーん・・・


「一人とペット一匹!」




「ーーーッ!?」
ラトはあんぐりと口を空けていたが、だんだんとその目に炎がやどる


「だから俺はペットじゃねぇーッ!!」


やばい。
ちょっとやりすぎたようだ。



「ごめんラト!冗談だって!」


「うるせぇえーッ!」
「ごめんってば〜」

あまりにもラトが可愛くて笑いがとまらない。
笑ってはいけないのだけど・・・



「ごめん」

んんッ?急に大人しくなったぞ?



「冗談だよね。早く飯食べよう。」


なんだか恐い・・

いつもならそのまま店を半壊させてもおかしくないのに。

「はやくしてよッ!腹へってんだ!」


「う、うん」

なにはどうあれ機嫌がなおったようだ。








バクッ!!!


出された料理は、一瞬でラトの口に消えてしまった。

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