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海の見える車窓3

[159]  2007-06-05投稿
幸一は笑いながら倒れた荷物を立て直した。
その笑顔には幼なじみの面影が確かにあった。

「なんでこーちゃんが!?」

「もうこーちゃんはよしてくれよ、高校生だろお互い」

とは言われたものの、端から見れば兄と妹と間違えられる顔つきである。幸一はすっかり大人びた顔になっていた。

「嘉代ちゃんは変わらないな、小学校のときのまんまだ」

麦わら帽を深く被り直すと幸一から受け取った荷物を持って歩き出した幸一の横に嘉代は並んだ。

そういえば幸一の家族の都合とかで知らない田舎町に引っ越すとかなんとか言っていた気がする。私、あのとき…

「あのとき大泣きしてくれたよな、嘉代ちゃんは」

今になって恥ずかしさがこみ上げてきた。

「だって急に引っ越すとか言うから」

そして嘉代はふと気がついた。
「あれ?私たちどこに向かってるの?」

それを聞いて幸一は再び大笑いした。
嘉代は父の紹介でこの地のアパート「蛍荘(ホタルソウ)」に引っ越す予定だった。
蛍荘がどこにあり、どんな建物かも聞かされてはいないが…。しかし、幸一は予想外の答えを返した。

「とりあえず家に来なよ」

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