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2時間の旅-2-

[299]  坂本一義  2007-06-05投稿
大学生の彼女を助手席に乗せ、最寄り駅まで向かう事になった。最寄りの駅と行っても、ここからかなりある。時間にして約一時間はかかる距離、ましてや迷子になってやって来た場所なだけに不安が…。そんな時、明るい声で「ありがとうございます。」と御礼を言われ、助手席の彼女を見ると笑顔で僕を見ていた。
「本当にありがとうございます。あのまま誰も来てくれなくてバス待ってたら、電車には乗れず、宿を探す時間もなくなってました。」安心したのか彼女はいろいろ話をしてくれた。大学の事や旅の事、民芸文化に興味を持った訳とか、楽しそうに話をしている。聞いてる僕も楽しくてドライブ気分で運転も楽になっている。「あ、名前言ってなかったですね。私 海の里って書いてカイリっていいます、すいません…なんか私一人しゃべってばっかりで…。」突然、彼女は申し訳なさそうに自己紹介をしてきた、
「僕は空って書いてクゥ変わった名前やろ?じいちゃんがつけてん。」僕も自己紹介をしたとたん
に、彼女は僕に質問をしてきた。
「歳はいくつですか?」
「30やでぇ!」
「関西の方ですよね?」
「そやで!大阪!」
「一人旅ですか?」
「旅と言うか、ぶらぶらドライブしてたら遠出になってしまって…」
「民芸博物館には?」
「迷子になって、たまたま…」
「えっ!迷子で?」
「そやねん…」
「地図もナビも無しで、遠出ですか?」
「ナビはもともとないんやけど、地図はここにくる途中に海の中に…」
そう僕は迷子になる前から迷子になり、ある港で地図を広げ地元のおばあさんに道を聞いていたのだか、突風に煽られ地図は風に乗り海の中へ…
「大丈夫!駅まではちゃんと送れるから安心して、博物館でロードマップも手に入れたし!」
「はぁ…」彼女の小さな返事が聞こえた。あぁ不安にさせてしまった…きっと呆れてしまったなぁ楽しいドライブや会話も終わりかぁ…

続く

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