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海の見える車窓9

[161]  2007-06-05投稿
全身が熱い。
頭が痺れている。
悲しくもないのに涙が止まらない。
息がうまくできない。

「っはぁ…げほっ、はぁ、はぁ、はぁ…はぁ…はぁ………」

ベッドにうつ伏せたまま、幸一がドアの外から謝るのを聞いた。

「嘉代ちゃん、ごめんな。驚かせちまって…でも俺本気なんだ。小学生の頃から…」
わたしだって……だけど幸一が引っ越すって言うから、諦めて、いろんな人好きになろうとしたけど、ダメで…それなのに、いまさら………。

「ごめんなさい、今日は…もう…寝かせて」

うつ伏せたまま言ったので声がこもってしまったが、聞こえたらしく「おやすみ」と、幸一は寂しそうに言い残し戻っていった。

「嘉代………だよ」

幸一の声が自動で頭の中に再生され、流れ続ける。

初恋なんか、とうの昔に有効期限が切れているとばかり思ってた。

多分、美早紀さんに言われたあたりから期待はしてたんだ。

あいつ嘉代ちゃんにベッタリだからさ

こんな虫のいい話しがあるんだろうか。
今すぐにでも幸一に謝って、そして、付き合えるなら…付き合ってくれるかな……

半分夢なんだろうと嘉代は思い込みながら眠りについた。
背中には微かに温もりが残っていた。

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