素敵な恋の見つけ方28
「この物語は篤の心の成長の物語。」
あとがきモードに入る。まだ終わりは見えないが。
俺の名は片桐篤。とにかくいろいろな人に話を聞こうと思い始めた。
「なんでそこで和真が出てくんのよ?」
笑顔で問うのは宇崎由良先輩。
「あ、いえ。和真先輩はどういう直線なのかな、て。」
田辺和真先輩は、由良先輩とは少し離れて並び歩きたい、と言った。それはきっと恋愛感情ではない。
「…和真、か。」
由良先輩は、身近にいる異性の事はどう思っているのか。急に気になった。
「うん、わかった。」
由良先輩は、以前和真先輩が笑っていたように優しく笑う。
「和真にはね、あたしと平行な直線でいて欲しい。」
平行な二直線が、俺の頭の中の平面グラフに書き入れられる。
「素敵じゃない?重なったり交わる事はないけど、離れることもないの。」
つまり、いつまでも同じ関係を維持するという事…でいいのだろうか。
「そんな関係でいる直線は平行以外ありえないのよ?うん、まさしく和真だわ。」
にこにこと、由良先輩は笑う。
「…なんで片桐、笑ってんの?」
俺も笑ってたらしい。
「由良先輩。和真先輩が、由良先輩のことなんて言ってたか知ってます?」
この二人には敵わないと、心の底から思う。
「並んで歩きたい、て言ったんですよ。」
「…どーいうこと?」
「由良先輩と同じことですよ。付かず離れず並んでいたい、て事だと思いますよ。」
この二人の関係は、正直羨ましい。
本当に、信頼しあった仲なんだと思う。
「は、はは。こりゃ、和真のこと殴っとかないとな。」
照れたように頭を掻く由良先輩。
「二人は、離れちゃ駄目です、絶対に。」
「普通それは恋人の間柄である人間に言うもんだけどね。」
由良先輩は極上の微笑みを浮かべる。
「安心なさい、少なくとも在学中は一緒だから。」
何か、暖かいもので心というか腹の中が満たされる。
「…片桐、ありがとね。」
「え?」
振り替えると、由良先輩は寂しげな表情に戻っていた。
「あんたとは、こないだ交わったんだよね。」
再び平面での話になる。
「人は、いつか離れてしまうものだから。」
確かに、由良先輩の話ではそうなる。
「和真も、あんたとも、平行ならいいとあたしは思うよ。」
由良先輩は悲しげな笑顔を浮かべて、去っていった。
あとがきモードに入る。まだ終わりは見えないが。
俺の名は片桐篤。とにかくいろいろな人に話を聞こうと思い始めた。
「なんでそこで和真が出てくんのよ?」
笑顔で問うのは宇崎由良先輩。
「あ、いえ。和真先輩はどういう直線なのかな、て。」
田辺和真先輩は、由良先輩とは少し離れて並び歩きたい、と言った。それはきっと恋愛感情ではない。
「…和真、か。」
由良先輩は、身近にいる異性の事はどう思っているのか。急に気になった。
「うん、わかった。」
由良先輩は、以前和真先輩が笑っていたように優しく笑う。
「和真にはね、あたしと平行な直線でいて欲しい。」
平行な二直線が、俺の頭の中の平面グラフに書き入れられる。
「素敵じゃない?重なったり交わる事はないけど、離れることもないの。」
つまり、いつまでも同じ関係を維持するという事…でいいのだろうか。
「そんな関係でいる直線は平行以外ありえないのよ?うん、まさしく和真だわ。」
にこにこと、由良先輩は笑う。
「…なんで片桐、笑ってんの?」
俺も笑ってたらしい。
「由良先輩。和真先輩が、由良先輩のことなんて言ってたか知ってます?」
この二人には敵わないと、心の底から思う。
「並んで歩きたい、て言ったんですよ。」
「…どーいうこと?」
「由良先輩と同じことですよ。付かず離れず並んでいたい、て事だと思いますよ。」
この二人の関係は、正直羨ましい。
本当に、信頼しあった仲なんだと思う。
「は、はは。こりゃ、和真のこと殴っとかないとな。」
照れたように頭を掻く由良先輩。
「二人は、離れちゃ駄目です、絶対に。」
「普通それは恋人の間柄である人間に言うもんだけどね。」
由良先輩は極上の微笑みを浮かべる。
「安心なさい、少なくとも在学中は一緒だから。」
何か、暖かいもので心というか腹の中が満たされる。
「…片桐、ありがとね。」
「え?」
振り替えると、由良先輩は寂しげな表情に戻っていた。
「あんたとは、こないだ交わったんだよね。」
再び平面での話になる。
「人は、いつか離れてしまうものだから。」
確かに、由良先輩の話ではそうなる。
「和真も、あんたとも、平行ならいいとあたしは思うよ。」
由良先輩は悲しげな笑顔を浮かべて、去っていった。
感想
感想はありません。