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殺し合いごっこ‐LAST CHAPTER‐14話下

[689]  龍角  2007-06-07投稿
「だったらなんで彼女は半鬼化したんだ!?
鬼人から人間に感染することは不可能なはずだろ?」
勇の正面に座っている天然パーマの男は勇に疑問をぶつける。

「そんな事言われても俺にはわかりませんよ!見付けた時には彼女は倒れていて全てが終わった後でしたし…」

「可能性があるのは…」

勇の隣りに座っている金髪のソフトモヒカンの男が二人の会話に入り込んだ。

「元々半鬼と同じ能力を持った人間かもしれないぞ。 半鬼が暗殺されたんだからその可能性だってあるだろ。それに半鬼とも限らないし。」

ソフトモヒカンの男はやけに冷静に話した。

「マジで!?」

8人の中で最年少と思われる少女が金髪の男の発見に驚いている。


「陽介君の言う事も一理あると思いますよ。
特別な理由が無い限りは暗殺なんてしませんから。」
陽介と呼ばれた男と同じく金髪の美青年は陽介の考えに同意した。

「摩羅様がネコを被って本部に潜入したなんて事も有り得ませんし…一体…」

「あっ!!」

勇が何かを思い付いた様に声を漏らした。

「そういえば殺された男達は奇妙な殺され方をされていたんですよ。」
「奇妙な殺され方?」

弘毅が勇に疑問の声を漏らす。

「男達の頭が破裂していたんだ。
そこら中に肉片が散らばっていて…」

「物を破裂させる能力だと?
摩羅と同じだな。」

今まで黙って聞いていた神谷が首を傾げる。

「あと私一緒にいて気が付いたんだけど…あの娘…勇と同じ匂いがするのよね…」

勇を含めて全員がその台詞に驚愕した。

「普通じゃ有り得んぞ…同じ匂いがする半鬼や鬼人など聞いた事が無い。」




しばらくの沈黙の後、神谷が口を開いて。

「娘の処置はどうする?」

その言葉に対してヘレナが意見した。

「しばらく様子を見たほうが良いと思います。
あの娘はどう見ても危険だとは思いませんし。」

「同感です。」

勇もヘレナに続く。

そして8人全員がしばらく様子を見るという事で意見が一致した。

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