携帯小説!(PC版)

トップページ >> ホラー >> 踏切と再生と通夜にて

踏切と再生と通夜にて

[620]  坂本一義  2007-06-08投稿
私は警察で事情聴取をしていた…。彼氏の部屋で寝てしまい目覚めると彼が死んでいたのだ、何が何だか解らず…彼の顔は安らかな顔で死んでいて苦しんだ様子も持病があったわけでもなく…警察わからないらしく、死んだその日彼氏に何か変わった事はなかったかを聞かれたが私にもわかない…。一通り話をして警察を後にし、彼の実家に向かう事にした、行きたくはない彼の通夜に…死んだなんて思いたくはない
辛い思いを抱えたまま電車に乗り彼の実家に向かった。距離的には二つ先の駅にある為、時間はかからず実家も駅から近くにあった。彼の両親とは面識があり何度か食事にも呼ばれたりして、感じのいい両親だっただけに行くのが辛い…。
電車が駅に着き私はホームに降りた。するとホームの片隅にあるベンチに花を供えている女性がいた。私は一目でわかった、あの人も愛しい誰かを亡くしたんだって…。そう思った時、抑えていた 涙が溢れだした。彼に会いたい…。溢れる涙を抑えようとしてる私にハンカチを差し出してくれた人がいた。ベンチに花を供えていた女性だった。
「大丈夫?」綺麗で優しい声だった、今の私にはとても癒しになる声だった。女性は私を近くのベンチに座らせ話を聞いてくれた。私は彼の事や彼への想い、二人の将来の事など話をし、その彼が昨日の夜、死んでしまった事を話をすると、女性が「私も同じ事があったの」と、話によれば花を供えた場所で三日前に婚約者を亡くしたそうで「彼の顔もね…安らかな顔してたのよ…。」女性の瞳に涙が浮かび、花が供えられたベンチを眺めていた。「こんな事ってあるんですね。」女性の頬を涙が零れた。私は自分のハンカチを取り出し渡した「お互いハンカチ交換ですね!」二人とも泣き笑いしていた。私は自分と同じ境遇の女性と連絡先の交換をし、通夜へ向かった。実家に着くと彼の両親が私を気遣かってくれた…。その優しさに涙が留まらず人目も惜しまず泣いてしまい、お母さんのお手伝いをするつもりができず、永眠についている彼の側で泣いているだけだった…。「もしよかったら、今日はずっと息子の側にいてやって下さい。」とお父さんに言われ私は彼の実家に泊まる事になった。私は彼の顔を見つめていると、お母さんが一枚の封筒を差し出してくれた、彼の部屋にあり、大切に保管されていたらしい中を見ると指輪があり私へのメッセージカードに「愛してる。結婚しよ!」の一言が…。

感想

感想はありません。

「 坂本一義 」の携帯小説

ホラーの新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス