携帯小説!(PC版)

トップページ >> ホラー >> 証明写真?

証明写真?

[672]  夜野 灯  2007-06-10投稿
高木は単独で調べていてくれたのか。
でも…神社と今回の件のつながりが分からない。
【取りあえず高木に電話してみよう】
僕は充電していた携帯を手に取り、高木に電話した。

『………ただいま、電波の届かない場所に…』
留守電か。まだ帰って来てないのかな。
もう一度かけなおしても留守番センターにつながるだけだった。
「え〜っと、遠野だけどメール見たよ。あとで携帯に連絡してくれ。よろしく。」
何度やっても、留守番電話は苦手だ。なんか独り言のようでマヌケに感じる。まぁ、これを聞いたら高木から連絡があるだろう。
あと出来る事は…
【理沙ちゃんは証明写真が撮れたって言っていた。何か残ってないのかな?】
でも、理沙はもう。何か調べるとしたら、日記とか手帳とかに何か書いて無い調べないと。
と言っても、面識の少ない俺に出来る訳がない。…方法は一つだけ。優に頼めば。でもこれ以上、巻き込む訳にはいかない。
【どうすればいい?】

考えても仕方ない。理沙の家に行く事にした。
【家に着いたら何て話せばいいんだ。下手に話しても家族の人の気持ちを逆撫でするだけだし…】
色々と考えているうちに駅に着いてしまった。
【え〜っと…ん?よく考えたら理沙の家を知らない】
僕は理沙の事を何も知らなかった。知っているのは、高校生で…。
何も知らない人を僕は巻き込んでしまっていた。薄れていた罪悪感が再び覆い被さってくる。
【もうこれ以上何もしない方がいいんじゃないのか】
心の奥から言葉が響く。気持ちが悪い。吐き気さえしてきた。

【家に帰ろう。】
僕の足は家に向かって歩きはじめていた。
歩いているのに、歩いていない。考えがまとまらない。
不安と罪悪感が体を支配し始めたその時だった。
『♪♪♪〜♪〜♪…』
携帯が鳴った。
【誰だ?高木かな。】
バックから携帯を取りだし見てみると【優】からだった。
一瞬出るのをためらったが息を深くはきだし携帯に出た。
「もしもし」
「あっ。昨日はありがとうございました。今、大丈夫ですか?」
優の声が聞こえた瞬間に少し気持ちが楽になった。
「うん。大丈夫だよ。どうしたの?」
「さっきまで理沙のお葬式で。」
【そうだったんだ。俺はそんな事も頭に無かった】

感想

感想はありません。

「 夜野 灯 」の携帯小説

ホラーの新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス