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証明写真?

[712]  夜野 灯  2007-06-10投稿
「あと20分くらいでC駅に着くと思うから来て貰っていいかな。」
「いいですよ。まだ高木さんとは会って無いんですか?」
「携帯つながら無くてさ。」
「高木さんに預けた日記と写真ちゃんと見て下さいね。」
写真?もしかして…証明写真の事じゃないよな。「優ちゃん。その写真って…」
僕は心の中で違うって事を祈った。もしそうだとしても、誰も見ていない事を。
「理沙が撮ってたのですよ。日記に挟まってたみたいで。理沙の親も読んでて、遠野さんに渡して欲しいって」

「その写真ってどんなの?…優ちゃんは見たのかな?」
「証明写真ですよ。3枚あって、ちゃんとは見て無かったんですけど白い光があったかなぁ」
間違いない。あの【証明写真】だ。
ただ…3枚って事は4枚目は?でも良かった。優は4枚目を見ていない。
僕は安心したせいか、その場に座り込んでしまった。
「…良かったぁ。じゃあ、またあとでね。」
「はい。待ってますね」
電話を切り駅にまた向かった。
【高木からまだ連絡がない。どうしたんだ】
僕はまた高木に電話した。
『……おかけになった電話は電波の…』
また留守番になった。優と会ったのだから、帰って来ているのは間違いない。
連絡が取れないって事は多分、充電が無いんだろう。
【少し待ってみるか。】
僕は電車に乗り、優の待つC駅に向かった。
C駅までは約15分。だいたい約束した時間には着きそうだ。
車窓を流れる風景を見ながらボ〜ッとしていると、あのA駅に着いた。
ホームを見ているだけで気が重くなる。
たくさんの人がいるがどれくらいの人が知っているのだろうか?
知らない方が幸せって事もある。
『ドアが閉まります。白線の…』
【次かぁ。待ち合わせは南口?北口?決めたかなぁ?】
電車が走りだした瞬間だった。
反対のホームに改札へ迎う高木が目に写っていた。
【あっ。高木。】と思った時には見えなくなっていた。
高木の地元はA駅だが、今の家は違う。僕はなぜか胸騒ぎを感じた。
携帯を鳴らすがまだつながらない。
理沙の件が終わったら、A駅に行ってみよう。
高木に会わない事にはこの先は進まない。

『まめなくC駅に到着します。降り口は…』

僕はC駅に着き、すぐに優に電話した。

感想

  • 7482: 怖すぎなんで続きかいて下さい? [2011-01-16]

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