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毒舌君主[二十四]

[264]  73  2007-06-10投稿
昭久は一つため息をついてから、由香里を優しく抱きしめてやった。
軽くポンポンと頭を撫でてやると少し落ち着いてきたみたいだ。
―俺、何やってんだろ…。こいつといると調子狂う…。
昭久が物思いに耽っていると昭久の携帯が鳴りだした。修からだったので一応でてみる。
すると、電話越しに修の呑気な声が聞こえてきた。
「おーい、まだ生きてるかぁ?」
「…うぜぇ」
「ま!ひどいこの子ったら!反抗期?…ってふざけてる場合じゃねぇーか。あのさ…由香里ちゃん、毎日お前の事待ってた。その屋上で。俺は、あきらめろっていったのにさ…」
「…ばかじゃねぇーの」
「おう。お前の為にそんなばかげた事までしてくれてんだ…羨ましいよ、昭久」この修の言葉に昭久はハッとする。
「…修、まさかお前…」
「はいはい。そうですよ。おバカさんでいつでも全力疾走の由香里ちゃんが大好きだったよ。」
修は突然真剣な声になる。「昭久、これだけ言っとく…」

「もうこれ以上由香里ちゃん泣かしたら承知しないゾ☆」
「…キショイ」
昭久がすかさずツッコミをいれる。
「もういいよ!アッキーなんて!俺今から合コンだから!忙しいんだから!」
そう言って、電話は一方的に切れた。
―てか、また合コンかい!昭久は心の中でツッコミをいれずにはいられなかった。
「…あーいつも俺は、損な役まわりだ」
電話を切った後、修は少し淋しそうにつぶやいていた。

続く

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