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航宙機動部隊第三章

[566]  まっかつ  2007-06-10投稿
銀河元号二一八八年・パレオス建国暦四0七年新年期第五日―\r
パレオス星邦・首都星ティヴィタヴェキアのオストレ・スタジアムは一瞬にして修羅場と化した。
そして、標的とされたシンガーソング・ライター、ヌー=ウー伯爵公女マエリーが、爆発後の狙撃によって殺害された。
それは、パレオス星邦史上最大最悪の事件であり、同時に、同国への侵略を試みる統合宇宙軍に対して結成された、中央域文明圏との紐帯に叩き込まれた致命的な一撃であった。
そして、彼等に救援を求めた星邦元首代行・ペアリーノ=グイッチャルディーニ氏は、世論の反発をつのらせ、いよいよ追い詰められる事となるであろう。
いまだ真犯人が明らかにならない中、憶測は更なる憶測を煽り、連合艦隊陣営は混迷の度を深める一方であった。
収まらない分裂・確執は、統制を離れたネット集合体の好餌となり、本性を剥き出しにした彼等の報道合戦は、遂に決戦論への暴走以外の選択肢を、合衆国軍から奪い去ってしまう。
敵の逆境を冷静に見守り続けていた帝国皇帝エタンは、遂に総力戦を号令し、麾下の提督達を御前会議に召集するのであった。

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