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夕暮れの日に〜機械の町 完結〜

[313]  グレイブ  2007-06-13投稿
「その旅人が、僕等なんですか?」



男が小さく頷いた瞬間



「ギャァァァアア」




向かいの建物から響く、女の悲鳴。




「残りは、貴方一人ですよ」




道場なんて、できるはずがない。


自分がこうならない保証なんて、どこにもないのだから。


男の言葉を待たずに、僕は刀を振るった。



ッキィン




落ちる銃身



「どこへでも行ってください。」



踵を返し、部屋を後にした。





タァーー…ン




先程の部屋から、鮮血が飛び出した。




こうなる事が、解っていたから。


ほんの少しの、罪悪感。

でもそれも、すぐ消える。



そろそろラトを迎えに行こう。


これ以上汚い血を食べさせる訳にはいかない。









仕方がないんだ。




だって僕等は。








人間なんだから。

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