守護の青花‐4
「俺が言っている事は紛れも無い事実だってわかっただろ?
それともお前が見ている悪夢や幻覚は全て嘘という事か?」
咲弥はこの事実を認めざるを得なかった。
幻覚や悪夢を見ている事は紛れも無い事実であり、それを全て単なる精神異常と決め付ける訳にもいかない。
そして何よりこの霊障から逃れたいという気持ちが羅照の存在を認めさせた。
「本当に治してくれるの?」
「あぁ。必ずな。それでどうするんだ?
契約するのか?
それともしないのか?
ちなみに料金は0だから安心しろ。」
「無償でやってるの!?」
「無償では無い、俺はあんたの寿命を対価として頂く。」
「寿命!?」
羅照の言葉にまたもや咲弥は動揺する。
「人の寿命ってのは元々決まっていてその年数から一回の契約につき6年の寿命を頂く。
つまり元々80まで生きられる人と契約するとその人は74までしか生きられなくなる。」
対価は6年の自分の寿命。
確かに軽くは無いがこの地獄の様な毎日から抜け出す事が出来るのならば軽いもの、と咲弥は思った。
「わかったわ。
契約に同意する。」
そう咲弥が言うと羅照は懐からナイフとボールペンを取り出した。
「名前をこの欄に書いた後、自分の血で印を押してくれ。
少し痛いだろうが 我慢しろよ。」
咲弥はもう驚かなかった。
黙って自分の名前を書いて、左手の親指の腹にナイフを入れた。
顔を苦痛で歪めた後、契約書に血印を押した。
「交渉成立だ。この契約書は決して無くさずに持って置けよ。
それとこれは今日の分の薬だ。寝る前に必ず飲め。以前よりは悪夢にうなされる事は無いだろう。」
羅照は懐から2粒のカプセルの薬を取り出して咲弥の手の平にそっと落とした。
「明日の朝10時にまた来る。
明日からお互いよろしくな。」
そう言うと羅照は立上がり戸を開けてベランダから飛び下りた。
咲弥はベランダに飛び出して地面を見たが見えたのは街頭の白い光を反射しているアスファルトの地面だけだった。
それともお前が見ている悪夢や幻覚は全て嘘という事か?」
咲弥はこの事実を認めざるを得なかった。
幻覚や悪夢を見ている事は紛れも無い事実であり、それを全て単なる精神異常と決め付ける訳にもいかない。
そして何よりこの霊障から逃れたいという気持ちが羅照の存在を認めさせた。
「本当に治してくれるの?」
「あぁ。必ずな。それでどうするんだ?
契約するのか?
それともしないのか?
ちなみに料金は0だから安心しろ。」
「無償でやってるの!?」
「無償では無い、俺はあんたの寿命を対価として頂く。」
「寿命!?」
羅照の言葉にまたもや咲弥は動揺する。
「人の寿命ってのは元々決まっていてその年数から一回の契約につき6年の寿命を頂く。
つまり元々80まで生きられる人と契約するとその人は74までしか生きられなくなる。」
対価は6年の自分の寿命。
確かに軽くは無いがこの地獄の様な毎日から抜け出す事が出来るのならば軽いもの、と咲弥は思った。
「わかったわ。
契約に同意する。」
そう咲弥が言うと羅照は懐からナイフとボールペンを取り出した。
「名前をこの欄に書いた後、自分の血で印を押してくれ。
少し痛いだろうが 我慢しろよ。」
咲弥はもう驚かなかった。
黙って自分の名前を書いて、左手の親指の腹にナイフを入れた。
顔を苦痛で歪めた後、契約書に血印を押した。
「交渉成立だ。この契約書は決して無くさずに持って置けよ。
それとこれは今日の分の薬だ。寝る前に必ず飲め。以前よりは悪夢にうなされる事は無いだろう。」
羅照は懐から2粒のカプセルの薬を取り出して咲弥の手の平にそっと落とした。
「明日の朝10時にまた来る。
明日からお互いよろしくな。」
そう言うと羅照は立上がり戸を開けてベランダから飛び下りた。
咲弥はベランダに飛び出して地面を見たが見えたのは街頭の白い光を反射しているアスファルトの地面だけだった。
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