守護の青花‐5
上も下も左も右も白い果てし無い空間。
その世界で咲弥だけが一人横たわっている。
体はピクリとも動かない。
しばらくするとスウッと一輪の彼岸花が現れた。
そして彼岸花は増殖し、血塗れの腕へと変わる。
血塗れの腕はまるで咲弥を求めるかの様に近付いて来ている。
そして腕が咲弥から僅か数十センチまで近付いた時、
血塗れの腕はスウッと消えていった。
しかし代わりに後ろから男の声が聞こえてきた。
「何故ダ!?何故拒絶スル…オ前ハ私ノ者ナノニ…」
*
「起きなさい!!」
聞こえて来たのは低い男の声では無く、義母の声だった。
「義母さん?」
羅照は目を擦りながら起き上がり側に置いてある携帯で時刻を確認する。
7時30分。
土曜日はいつも朝寝坊する羅照にとっては早すぎる時間だ。
「今日は忙しいから早く起きて頂戴。」
エプロン姿の義母が部屋の入口に立っている。
「言い忘れてたんだけど、今日から私の大学時代の友達の息子が下宿する事になってねぇ…10時に来るらしいから早く朝ご飯食べて琢哉と一緒に隣りの部屋の片付けとか手伝ってくれない?あー忙しい忙しい…」
そう言うと義母は足早に咲弥の部屋を去って行った。
「え……!?」
咲弥はベットから抜け出して机の引きだしを開けた。
そこには昨夜の契約書が入っている。
『住居空間の提供って事は…』
「えぇえぇぇ!?」
『同居って事!?』
その世界で咲弥だけが一人横たわっている。
体はピクリとも動かない。
しばらくするとスウッと一輪の彼岸花が現れた。
そして彼岸花は増殖し、血塗れの腕へと変わる。
血塗れの腕はまるで咲弥を求めるかの様に近付いて来ている。
そして腕が咲弥から僅か数十センチまで近付いた時、
血塗れの腕はスウッと消えていった。
しかし代わりに後ろから男の声が聞こえてきた。
「何故ダ!?何故拒絶スル…オ前ハ私ノ者ナノニ…」
*
「起きなさい!!」
聞こえて来たのは低い男の声では無く、義母の声だった。
「義母さん?」
羅照は目を擦りながら起き上がり側に置いてある携帯で時刻を確認する。
7時30分。
土曜日はいつも朝寝坊する羅照にとっては早すぎる時間だ。
「今日は忙しいから早く起きて頂戴。」
エプロン姿の義母が部屋の入口に立っている。
「言い忘れてたんだけど、今日から私の大学時代の友達の息子が下宿する事になってねぇ…10時に来るらしいから早く朝ご飯食べて琢哉と一緒に隣りの部屋の片付けとか手伝ってくれない?あー忙しい忙しい…」
そう言うと義母は足早に咲弥の部屋を去って行った。
「え……!?」
咲弥はベットから抜け出して机の引きだしを開けた。
そこには昨夜の契約書が入っている。
『住居空間の提供って事は…』
「えぇえぇぇ!?」
『同居って事!?』
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