レジェンド(4)
無数の手は、ネオの足首をつかんだまま離そうとせず、ネオがもがけばもがくほどその数は増えていくように見えた。
ネオはやっとの思いで手を振り払い、手の届かない石段の上へ駆け上がった。
手はなおも何かを求めて墓場の中を動き廻っている。
「おまえ達は、もしやこの墓に眠る死者か?」
ネオは恐る恐る尋ねた。しかし反応はない。
「なにを求めている。なぜ眠りにつかない。」
ネオはもう一度尋ねた。すると、無数の手は動きを止め、地中に消えた。ネオはため息を付くと、石段を降りた。
しかし、死者はまだ眠りについたわけではなかった。
今までネオが立っていた石段に、突然白い光の玉が現れたのだ。光の玉はふわふわと漂いながら、墓地の一番奥にある、ひときわ大きな墓石の中へ吸い込まれていった。
ネオが見とれていると、なんと、墓石が真っ二つに割れ、異国の衣を纏った一人の男が現れたではないか。
「ご無礼をお許し下され…拙者、この墓地を統べる亡霊…名をキハチと申す。」
キハチは石段に腰掛け、墓地を一望すると、深いため息を吐いた。
ネオはやっとの思いで手を振り払い、手の届かない石段の上へ駆け上がった。
手はなおも何かを求めて墓場の中を動き廻っている。
「おまえ達は、もしやこの墓に眠る死者か?」
ネオは恐る恐る尋ねた。しかし反応はない。
「なにを求めている。なぜ眠りにつかない。」
ネオはもう一度尋ねた。すると、無数の手は動きを止め、地中に消えた。ネオはため息を付くと、石段を降りた。
しかし、死者はまだ眠りについたわけではなかった。
今までネオが立っていた石段に、突然白い光の玉が現れたのだ。光の玉はふわふわと漂いながら、墓地の一番奥にある、ひときわ大きな墓石の中へ吸い込まれていった。
ネオが見とれていると、なんと、墓石が真っ二つに割れ、異国の衣を纏った一人の男が現れたではないか。
「ご無礼をお許し下され…拙者、この墓地を統べる亡霊…名をキハチと申す。」
キハチは石段に腰掛け、墓地を一望すると、深いため息を吐いた。
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