眩しい微笑み09
ミサキさんを抱きしめ、自分に問い掛ける自分。
僕は・・・ミサキさんのことが好きなのか・・・?
まさか。
うん、ありえない。
ありえないんだ。ありえちゃ駄目だ。
でも、ここで僕の思考は途切れた。
なぜならミサキさんのアッパーが僕にクリティカルヒットしたからだ。
病院の天井はやっぱり白くて、前にもこんなことあったな、と思って。
ここで僕の意識は途切れた。
「軽い脳震盪ですね。少し休ませれば平気でしょう」
「あ・・・はい」
今、私の前には愛しい人が寝ている。
でも、寝ている原因を作ったのは私。
あのとき、つい殴ってしまった。
恥ずかしくって息が詰まりそうだったから。
「ばか・・・」
思わず声が出てしまった。
視界が霞む。
あんな風に抱きしめられたら、期待しちゃうじゃない。
期待なんてしても、何も意味がないのに。
涙が零れた。最近涙腺が緩い。それもこれも今目の前で寝ている・・・気絶しているこいつのせいだ。
でも、好き。
大好き。
いつからだなんて知らない。
ただ、好き。
ゆっくりと顔を近づける。
キス・・・してもいいかな。いいよね。
どうせ叶わないなら、ご褒美くらいくれたっていいわよね。神様。
顔を近づけて・・・・・・・
触れるだけのキス。
リクの唇は少し乾いていた。
私の顔に血が集まる。やっちゃった・・・。でも、嬉しい。
やっぱり私、リクのことが大好きだ。
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