携帯小説!(PC版)

少女

[778]  あさがお  2007-06-16投稿
冬だというのにやたら生暖かい風と雨が吹く夜の事

疲れきって走ってた
何かを求めて走ってた 目がうつろな僕は小さな街のドライブインに逃げ込んだ

そこで車を止めて降りた時 雨に濡れた窓の向こうから僕を見てる不思議な瞳をしている少女がいた

その少女はショートヘアーのバイク乗り
その瞳はこの世界をどう見てるのか
きっとそれは僕と同じ まわりはみんな嘘の世界 ワインレッドの空と真っ黒な海さ

やがて僕は古びた建物に入り コーヒーを片手にタバコをふかす その少女は僕と目が合うと少し笑った様な顔して目を伏せた

何を思ったのか 何を感じたのか 僕と同じ?逃げて来たのか

この世界の中のちっぽけな人間 僕にくれた微笑も偽りなのか 求めてくれたのか

いいさ それは僕の幻覚 ありもしない 届きもしない
季節外れの暑い風がタバコの灰を落としていく
雨に打たれ車に戻った僕は その少女をライトで照らす

うつろな目で見ていたその少女は震える手で僕にかすかに手を振った

それはきっと僕と同じさ

またきっとどこかで会えるさ

真っ青な空と海の世界で

感想

感想はありません。

「 あさがお 」の携帯小説

詩・短歌・俳句の新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス