携帯小説!(PC版)

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[128]  サクヲ  2007-06-16投稿
ざわめく街にあふれた
傘の隙間から
こぼれた声が
切なくこの胸を
突き刺した

振り向く肩のむこうに
見慣れたあなたの笑顔
知らない誰かの腕に
優しく抱きよせられて

ここにあるすべてが
今色彩をなくしてゆく…
動けない 瞳さえも
奪われて 壊れてゆく…

あまるほどにかわした
誓い全部その手に持って
どんな理由も
告げないままで
笑いながら
去ってしまうの?

かすんでく視界の中
あなた見えなくなる…
降りしきる雨はまるで
あなたからのborder line愛しくてとまらなくて
僕も見えなくなる…
届かない声は 深く
どこまでも沈んだ…

いつもと同じ空気
同じ足音の中で
あなたと僕の姿は
いますぐに飲まれそう
消えゆくまぎわにそっと
かすかに動いた口が
「よくある話」とまるで
語っていたように見えた

あふれ出す人波へと
その背中見送った…
はがれ出す思い出へと
今あなた見失った…

重ねてきた二人の日々に
足りなかったものなど
なくて
かなしいくらいきっと
あなたが
僕のことを愛せなかった

ゆがんでく景色の中
あなた遠くなるよ…
とめどない雨は僕を
近づけないborder line
苦しくて
どうしようもなくて
崩れてく…
なにもかもいっそ消して
流してよ 痛みを

かすんでく視界の中
あなた見えなくなる…
降りしきる雨はまるで
あなたからの
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愛しくてとまらなくて
僕も見えなくなる…
届かない声は 深く
どこまでも沈んだ…

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